青山文平著 ”半席” ☆

内容
分別ある侍たちが、なぜ武家の一線を越えたのか。直木賞受賞後、待望の第一作!
若き徒目付の片岡直人に振られたのは、腑に落ちぬ事件にひそむ「真の動機」を
探り当てることだった。精勤していた老年の侍がなぜ刃傷沙汰を起こしたのか。
歴とした家筋の侍が堪えきれなかった積年の思いとは。
語るに語れぬ胸奥の鬱屈を直人が見抜くとき、男たちの「人生始末」が鮮明に照らし出される。
本格武家小説の名品六篇。
”鬼はもとより” を読んで、
すっかり著者の虜と化したおばさんが、期待を込めて手にした一冊でした、、、
★★★★☆
以下に心に残った一文を本文より転記します、![]()
「さほどの手間はかかんねぇと思うぜ」
直人が鉤(はり)の周りに寄ってきたと見た雅之が言葉をつなげる。
このあたりの人を触(さわ)る塩梅には、誑(たら)し込まれる側から見ても感心するものがある。
「奴らの気持ちもわからねえじゃあねえ。羨望の眼差しで見られがちな両番家筋だが、千五百家の
御家の跡継ぎにしてみれば、生まれついた時から出世して当たり前とみなされることってことだ。
両肩にかかる重石は半端じゃあねえだろ。早いうちから息の生き方を覚えられればいいが、
そういう御家に限って息の抜き方ではなく、息の詰め方を教え込まされる。
きっと、こんなふうに田舎やの床几に座って、芋を喰うこともできないのかもしれねぇ。
そういう奴に限って、自分が期待に答えられなかったときの衝撃は尋常じゃああるめえ。
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