読書(あ~さ)

2024年9月 7日 (土)

青山 美智子著 ”リカバリーカバヒコ”


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内容
新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの公園にある古びたカバの遊具・カバヒコには、
自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説が。アドヴァンス・ヒルの住人は、
悩みをカバヒコに打ち明ける。成績不振の高校生、ママ友と馴染めない元アパレル店員、
駅伝が嫌な小学生、ストレスから休職中の女性、母との関係がこじれたままの雑誌編集長。
みんなの痛みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。


本年度の本屋大賞にノミネートされたハートウォーミングな話題作。
淡々と読み進むうちに、最終章でぐっときました、、、

そんな心に残った一文を、
以下に本文より転記します、

 

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2024年8月20日 (火)

桐野夏生著 ”真珠とダイヤモンド ”、株式市場に思うこと、、、


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内容
1986年春。二人の女が福岡の証券会社で出会った。一人は短大卒の小島佳那、もう一人は高卒の
伊東水矢子。貧しい家庭に生まれ育った二人は、それぞれ2年後に東京に出ていく夢を温めていた。
野心を隠さず、なりふり構わずふるまう同期、望月昭平に見込まれた佳那は、
ある出来事を契機に彼と結託し、マネーゲームの渦に身を投じていく。



この本は、バブルの教訓を教えてくれます。
あのバブルの時代の波に乗り、その狂乱の中、頂点を極めたかのように思われた昭平と佳那、、、
不穏なプロローグが示唆する、行きつく先は、、、

★★★☆☆


歴史的な東京株式市場の乱高下に、
私が思うことは、、、



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2024年8月16日 (金)

伊坂 幸太郎著 ”777(トリプルセブン)” ☆


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そのホテルを訪れたのは、逃走中の不幸な彼女と、不運な殺し屋。そして――

累計300万部突破、殺し屋シリーズ書き下ろし最新作
『マリアビートル』から数年後、物騒な奴らは何度でも!

やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。
通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、
超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。
時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。
彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる……。

そのホテルには、物騒な奴らが群れをなす!


不運な殺し屋、天道虫(てんとうむし)が、
二十階建て都心のラグジュアリーホテルを舞台に、八面六臂の大活躍、
プロの殺し屋たちが入り乱れての、
息もつかせぬエンターテイメント・サスペンス、、、

★★★★☆


インドア派のおばさんは、
炎天下、エアコンを入れて引きこもって、ひたすら、、、読書、





2024年8月13日 (火)

こどもの世界

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®
「流れに身を任せてひらひらしていたり、
 穴を掘ったり、泥団子を作ったりと、
 何にもならないことに熱中しているのが子供の世界なのに、
 それが今、役に立たないことと排除されようとしている。
 少ないからもっと丁寧に見つめてもいいのに、
 そうしないで早く大人にして
 経済効果を上げさせようという流れになっている」


 社会学者 本田和子氏のことば (104日、読売新聞より)

 絵 岩下哲士氏



    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
®2010年10月にアップしたリユース記事ですが、、、
 午前10時には、もう30度、、、
 外に遊びに行っておいでなんて、とても言えない、この過酷な夏、、、
 わたしたち大人が、この子たちに残したものは、、、







2024年6月23日 (日)

北 杜夫著 ”どくとるマンボウ航海記” ★


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内容 (1960年初刊)
のどかな笑いをふりまきながら、青い空の下を小さな船に乗って海外へ出かけたマンボウ。
独自の観察眼でつづる旅行記。

水産庁の漁業調査船に船医として乗りこみ、五カ月間、世界を回遊した作者の興味あふれる航海記。
航海生活、寄港したアジア、アフリカ、ヨーロッパ各地の生活と風景、成功談と失敗談などを、
独特の軽妙なユーモアと卓抜な文明批評を織りこんで描く型破りの旅行記である。
のびやかなスタイルと奔放な精神とで、笑いさざめく航跡のなかに、
青春の純潔を浮彫りにしたさわやかな作品。  

 

子供のころ、”船乗りクプクプの冒険“に夢中になったわたしが、
久しぶりに手にした著者の本作は、、、
マグロの調査船に乗り込んだ著者の、図抜けた冷静な観察眼と豊かな表現力、、、
凪の、そして荒れ狂う大海原を航海し、異国の地を、
居ながらにして、心躍りながら極上の旅を愉しみました、、、

★★★★★


以下に本文より心に残った一文を転記します、




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2024年6月 3日 (月)

曽野綾子著 ”病気も人生” 不調なときのわたしの対処法 ★


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®
  内容(「BOOK」データベースより)
  私は辛くない程度なら、不養生をすることにした。ことに人は、動いていることが大切だ。

  自ら、不眠症、うつ病、膠原病、シュレーゲン症候群、白内障とさまざまな病気にかかり、

  病気とともに生きる著者や、病気や死とともに生きる人への想い、言葉を綴ったエッセイ集。
  病気と健康の関係がわかる。曽野版「生老病死」論。




書き下ろしではなく、既刊本からの抜粋ですが、上手に編集されていて、、、
尊敬する曽野綾子さん、、、私のロールモデル、、、流石です!

★★★★★ 


以下に心に残った一文を転記します、
・・・すっごい長文です、私の思い入れの強さが、ここに、、、






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2024年5月 7日 (火)

今野敏著 ”隠蔽捜査6去就、7棲月、8清明” ★


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去就―隠蔽捜査6―
大森署管内で女性が姿を消した。その後、交際相手とみられる男が殺害される。
容疑者はストーカーで猟銃所持の可能性が高く、対象女性を連れて逃走しているという。
指揮を執る署長・竜崎伸也は的確な指示を出し、謎を解明してゆく。
だが、ノンキャリアの弓削(ゆげ)方面本部長が何かと横槍を入れてくる。
やがて竜崎のある命令が警視庁内で問われる事態に。捜査と組織を描き切る、警察小説の最高峰。


棲月―隠蔽捜査7―
鉄道のシステムがダウン。都市銀行も同様の状況に陥る。
社会インフラを揺るがす事態に事件の影を感じた竜崎は、独断で署員を動かした。
続いて、非行少年の暴行殺害事件が発生する。二件の解決のために指揮を執る中、
同期の伊丹刑事部長から自身の異動の噂があると聞いた彼の心は揺れ動く。
見え隠れする謎めいた“敵”。組織内部の軋轢。警視庁第二方面大森署署長、竜崎伸也、最後の事件。

 

清明―隠蔽捜査8―
大森署署長として功績を挙げた竜崎伸也は、神奈川県警に刑事部長として招かれた。
着任後まもなく、東京都との境で他殺体が発見され、警視庁との合同捜査に。
被害者が中国人で、公安が関心を寄せたため、事案は複雑な様相を呈してゆく。
指揮を執りつつ、解決の鍵を求めて横浜中華街に赴く竜崎。
彼は大規模県警本部で新たな重責を担うことができるのか――。
隠蔽捜査シリーズ第二章、ここに開幕。



裕紀子さんに教えてもらって夢中になっているシリーズ、
官僚組織間の確執のなかでも、頑固一徹の竜崎が、
敵対していた人々もを、次第に味方にしていきながら、
事件を解決に導いていくさまが、
この混とんとした世情の中にあって、実に、じつに、爽快、、、

読み終えるのが惜しくて、、、
まだ、9巻以降は、読まずにストックしております、、


★★★★★ 






2024年3月 7日 (木)

安壇美緒著 ”ラブカは静かに弓を持つ” ☆

 

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武器はチェロ。
潜入先は音楽教室。
傷を抱えた美しき潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。
『金木犀とメテオラ』で注目の新鋭が、想像を超えた感動へ読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説!

少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。
ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。
目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。
橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。
師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り……


本作は、ヤマハ音楽教室などでの、著作権料を巡る争いを題材にしてはと、
担当編集者の提案で書かれた小説とのことですが、
あまりに、無理なく無駄なく組み立てられているので、そのことに驚きました。

楽器全滅のわたしですが、
そんな音楽音痴の人間をも、ぐいぐいと引き込んでいきます、、、

仕事のためとはいえ、
嘘を重ねてゆく主人公を、、、
動揺しながら、、、
一生懸命応援してしまうのでした、、、


★★★★☆

 

 

 

 

 

2024年2月16日 (金)

一穂ミチ著 ”スモールワールズ” ☆


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2022年本屋大賞第3位、
第43回吉川英治文学新人賞受賞、

共感と絶賛の声をあつめた宝物のような1冊。

夫婦、親子、姉弟、先輩と後輩、知り合うはずのなかった他人
ーー書下ろし掌編を加えた、七つの「小さな世界」。生きてゆくなかで抱える小さな喜び、
もどかしさ、苛立ち、諦めや希望を丹念に掬い集めて紡がれた物語が、
読む者の心の揺らぎにも静かに寄り添ってゆく。
ままならない、けれど愛おしい、「小さな世界」たち。



7つの短編集のうち、心を揺り動かされるお話は人それぞれだと思いますが、

わたしは、まず、「魔王の帰還」
魔王のお姉さんにまた会いたい!、
一穂さん、続編をお願いします!、

そして、「愛を適量」
中年教師の父親に肌の手入れを説く娘、トランスジェンダーで、FtMの佳澄
  ・FtM
Female to Male)とは、トランスジェンダーの中でも
  「女性としての性を割り当てられたものの、男性として生きることを望む人」のこと、、、

大いに同意した一文を本文より以下に転記します、




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2024年2月 8日 (木)

今野敏著 ”隠蔽捜査 転送、宰領、自覚” ★


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転迷―隠蔽捜査4―
大森署署長・竜崎伸也の身辺は、にわかに慌しくなった。
外務省職員の他殺体が近隣署管内で見つかり、担当区域では悪質なひき逃げ事件が発生したのだ。
さらには海外で娘の恋人の安否が気遣われる航空事故が起き、覚醒剤捜査をめぐって、
厚労省の麻薬取締官が怒鳴り込んでくる。次々と襲いかかる難題と試練
――闘う警察官僚(キャリア)竜崎は持ち前の頭脳と決断力を武器に、敢然と立ち向かう。 

 
宰領―隠蔽捜査5―
衆議院議員が行方不明になっている。伊丹刑事部長にそう告げられた。
牛丸真造は与党の実力者である。
やがて、大森署管内で運転手の他殺体が発見され、牛丸を誘拐したと警察に入電が。
発信地が神奈川県内という理由で、警視庁・神奈川県警の合同捜査が決定。
指揮を命じられたのは一介の署長に過ぎぬ竜崎伸也だった。反目する二組織、難航する筋読み。
解決の成否は竜崎に委ねられた!


自覚―隠蔽捜査5.5―
畠山警視は実技を伴うスカイマーシャルの訓練中、壁に直面する。
彼女は共に難事件を乗り越えた竜崎に助言を求めた。
関本刑事課長は部下戸高の発砲をめぐり苦悩した。そこで竜崎の発した一言とは。
貝沼副署長、久米地域課長、伊丹刑事部長。彼らが危機の際に頼りにするのは、
信念の警察官僚(キャリア)、大森署署長竜崎伸也だった――。
七人の警察官の視点で描く最強スピン・オフ短篇集。



竜崎署長に会いたくて、
このシリーズが好きすぎて、、、





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より以前の記事一覧

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  • ブレイディみかこ: ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
  • ユン・チアン: ワイルド・スワン
  • 三浦 しをん: まほろ駅前多田-
  • 中坊 公平: 金ではなく鉄として
  • 中脇初枝: 世界の果ての子供たち
  • 伊与原 新: 八月の銀の雪
  • 伊坂 幸太郎: 重力ピエロ
  • 住井 すゑ: 橋のない川
  • 冲方 丁: 天地明察
  • 原田 マハ: 太陽の棘
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  • 吉田 修一: 国宝
  • 和田 竜: のぼうの城
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  • 山崎 豊子: 大地の子
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  • 帚木 蓬生: インターセックス
  • 帚木 蓬生: 三たびの海峡
  • 恩田 陸: 蜜蜂と遠雷 
  • 新田 次郎: アラスカ物語
  • 東山 彰良: 流
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  • 沢木 耕太郎: 深夜特急
  • 浅田 次郎: 壬生義士伝
  • 浅田 次郎: 中原の虹
  • 畠中 惠: しゃばけ
  • 百田 尚樹: 永遠のゼロ
  • 百田 尚樹: 海賊とよばれた男
  • 石森 延男: コタンの口笛
  • 石田 衣良: 4TEEN
  • 篠田 節子: 長女たち
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  • B・パーカー: スペンサー
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