ウォルタ−・アイザックソン著 ”イーロン・マスク 上・下” ☆
内容
★発売当日にAmazon 総合1位!、
世界的ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』伝記作家だからこそ描けた傑作。
2年の長きにわたり、アイザックソンは影のようにマスクと行動を共にした。
打ち合わせに同席し、工場を一緒に歩き回った。また、彼自身から何時間も話を聞いたし、
その家族、友だち、仕事仲間、さらには敵対する人々からもずいぶんと話を聞いた。そして、
驚くような勝利と混乱に満ちた、いままで語られたことのないストーリーを描き出すことに成功した。
本書は、深遠なる疑問に正面から取り組むものだとも言える。
すなわち、マスクと同じように悪魔に突き動かされなければ、
イノベーションや進歩を実現することはできないのか、という問いである。
イーロン・マスクは、南アフリカにいた子ども時代、よくいじめられていた。よってたかって
コンクリートの階段に押さえつけられ頭を蹴られ、顔が腫れ上がってしまったこともある。
このときは1週間も入院した。
だがそれほどの傷も、父エロール・マスクから受けた心の傷に比べればたいしたことはない。
エンジニアの父親は身勝手な空想に溺れる性悪で、まっとうとは言いがたい。
いまなおイーロンにとって頭痛の種だ。このときも、病院から戻ったイーロンを1時間も立たせ、
大ばかだ、ろくでなしだとさんざんどやしつけたという。
この父親の影響から、マスクは逃れられずにいる。そして、たくましいのに傷つきやすく、
子どものような言動をくり返す男に成長し、ふつうでは考えられないほどのリスクを平気で取ったり、
波乱を求めてしまったりするようになった。さらには、地球を救い、宇宙を旅する種に我々人類を
進化させようと壮大なミッションまでをも抱き、冷淡だと言われたり、ときには破滅的であったりする
常軌を逸した集中力でそのミッションに邁進するようになった。
スペースXが31回もロケットを軌道まで打ち上げ、テスラが100万台も売れ、自身も世界一の金持ちに
なった年が終わり2022年が始まったとき、マスクは、騒動をつい引き起こしてしまう自身の性格を
なんとかしたいと語った。「危機対応モードをなんとかしないといけません。14年もずっと
危機対応モードですからね。いや、生まれてこのかたほぼずっとと言ってもいいかもしれません」
これは悩みの吐露であって、新年の誓いではない。
こう言うはしから、世界一の遊び場、ツイッターの株をひそかに買い集めていたのだから。
暗いところに入ると、昔、遊び場でいじめられたことを思いだす
――そんなマスクに、遊び場を我が物とするチャンスが巡ってきたわけだ。
本書の著書の、”スティーブ・ジョブス”も、、、
にっぽん丸の図書室で読みましたが、
ジョブスとマスク、このお二人は、よく言われているように、
ギフテッド(高い能力を持つ)と発達障害を併せ持つ人を指す2E(twice-exceptional)なんだろうなと、
その特異な才能と同時に困難を抱え込んだ凄まじいばかりの生き様に、
なんだか気の毒にさえなってしまうのでした、、、
・マスク率いるスペースXは、使い捨てに比べて段違いに難易度の高い、
ロケットの再利用を可能にしたことで、他のものを寄せ付けない独走状態、、、
・2022年、トランプの凍結されていた「Xアカウント」を復活させた際、マスクは
「私は、別にトランプのファンじゃありませんので。なにかと騒動ばかり起こしますし。
たわごと選手権の世界チャンピオンですからね」と話していたのに、
そのトランプと大統領執務室で、肩を並べていたのですが、
今や、このおふたりに、凋落の兆しが、、、
とにかく、めちゃくちゃなお方です!、が、だからこそ、興味深く読み進めることができました。
一番、心に残ったのは、コストカットにかける失敗を恐れない情熱と能力です。
今、米政府支出の大幅削減が議論を呼んでいますが、
たとえば、USAIDにも、たくさんの無駄な支出はもちろんあるでしょうけれど、
マスクによる、本部の突然の閉鎖とか、
すべての対外援助を切り捨てるというのは、どうなんでしょうか、、、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ただ、我がの国を振り返ってみますと、
増税、減税とそれぞれに叫ばれていますが、私個人は食品の消費税減税派です。
減税したら、社会保障云々と脅かすような発言には、疑問を覚えます。
まずは歳出削減、
国会議員の数、アメリカの500人位に比べて、日本は約700人、これを半減し、
年間支給額1人年4,000万円+特権、の見直し、、、
意味不明の省庁と中抜き、
まるで壊れた蛇口のような無駄な歳出の見直しをしてから、
国民に増税を問うべきだと思うのです。
そして、何より、私たち自身が、自分たちの税金が、
何に、どんな風に使われているのか、、、
問題意識を持つことの大切さを思います。
バラマキの原資は、私たちの税金です、
それは、いづれ、自分たちに間違いなく増税となって返ってきます。
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