和田秀樹著 ”感情的にならない本-不機嫌な人は幼稚に見える” ☆
内容
人との関係は「感情関係」といった一面が強いものです。
腹がたつ相手には、相手のちょっとした言動で、すぐかっと怒ったり、
不満が吹き出したり、つい不機嫌な反応をしてしまいます。とはいえ、
すぐに感情的になったり、不機嫌でいたりしては、周りからは幼稚にも見られ、損もします。
コミュニケーションも上手くいかず、他の人間関係にも悪い影響があります。「感情」は
自分では制御できないものではなく、そうなる「法則」や「感情的になるパターン」があります。
そのことを知り、「感情的にならない」コツを押さえれば、穏やかな気持ちを保つこともできます。
本書で「感情的にならない」心の技術と考え方を、精神科医の著者が、
体験的に得た方法・精神医学の立場からの方法から紹介します。
- 「感情コンディション」を整える方法
- 「曖昧さに耐える」思考法
- 「パニックに陥らない」技術
- 「いつでも気軽に動く」技術
- 「小さなことでクヨクヨしない」技術 (他)
こころを穏やかに保てられると、人間関係も上手くいきます。
安定して不安定、と言われる「B型」のわたしは、
この本に教わること、大なり、、、
大いに納得しながら、私自身の備忘録とすべく、
以下に本文から転記します、、、
・未成熟な人ほど、白か黒かはっきりさせたがる
子供と大人の違いは加減がわかるかどうかということです。
自然界には少しなら薬になるけれど、大量に食べると得になるような植物があります。
そういう植物を 動物は毒と判断します。
「ほどほど」とか「いい加減」といった曖昧な量の概念がありませんから、
毒だと覚えて、子供にそう教え込んだ方が間違いないのです。
つまり、人間というのは、未成熟の間は白が黒かをはっきりさせたほうが便利なのです。
楽だとか、生きやすいと言って良いでしょう。
けれども、だんだん成長して、認知的にも成熟してくると、白が黒かだけではなく、
その中間もあるのだとわかってきます。毒だって少量なら薬になるとわかれば、
白か黒かと言う部分は極端すぎると言うこともわかるのです。
これは「グレーゾーンを認める」ということです。
例えば、ある植物を見て、「これは毒にもなるし、薬にもなる」と理解することです。
人間に対しても、同じで、「敵か味方か」と言う区分ではなく、「敵でも味方でもない」と
受け止めることです。「どっちとは断言できない」とわかってくるのです。
・いつも朗らかな人の思考法
「〇〇でなければならない」とか「〇〇すべきだ」と言う思考法に捕まってしまうと、
些細なことで感情が悪化します。
これは満点でなければいけないと言う思い込みが強すぎるからですが、
同時にグレーゾーンを認めないと言う「曖昧した体制」の低さが原因と言うこともできます
・疑うなら「ちょっと怪しいぞ」でおしまいにする
「怪しいけど、まぁいいや」という切り上げ方です。
それ以上考えると怪しさの材料がどんどん出てきます。疑い出せばキリがないのです。
「まぁいいや」で切り上げる習慣を作れば、黒に近いグレーに留めることができます。
グレーに留まっている限り、時間が経てば次第にどうでもよくなってくるのです。
・ピンチの時に「ではどうするか」と考える人になる
・「こういうこともあるんだなぁ」という納得が大事です
・グズグズしない人は、いつも「機嫌が良い」
グズグズと恨み言を言い続けたり、ヒステリックに他人を攻撃したり、
済んだことをいつまでも悔やみ続けるような人は、決断力も行動力も鈍いように見えます。
つまらないことにこだわり続けると言うのは、それだけ気持ちが内向きになりやすい人ですから、
切り替えができないのです。
スパっと答えを出す人は違います。
・話にならない人は放っておく。
・「私ってバカみたいと」と気がつくとき
・「だから考えない」という方法もあるのです。そのことになかなか気がつかないのです。
どうしてかと言うと、その人の中で「今一番大きな問題」になってしまっているからです。
ところが「そのとき決めようよ」と考える人は違います。
こういう人は、「考えても答えが出ないから、考えない」と言うタイプです。
動いたり考えたりすることで、答えが出ること、あるいは結果が出ることから片付けていきます。
それが、今の自分にとって優先しなければいけないことで、考えても答えが出ない事は、
今の自分にとって関係のないことだと知っているのです。
基本は動くこと、まず行動から変えていく。動けば嫌でも気持ちが外に行きます。
やることがどんどん増えていくと、気持ちが外向きになっていきます。
すると、仮に嫌な感情が残っていても、それを見つめる時間がなくなります。
感情は放っておけば収まるのですから動いているうちに、気分がすっきりしてくるのです。
・ためらいが生まれたら「ともかく」でスイッチを切り替える
「つまらないかもしれないけど、ともかく、出かけてみるか」
「断られるかもしれないけど、ともかく、電話だけはしてみるか」
迷ったら「ともかく」です。
楽しいことがあろうがあるまいが、それは考えないで、外に出ることだけ実行してみましょう。
・人の言葉を深読みすると、感情が悪化する
・悪意を感じた時は、聞き流す
・「何をカリカリしているんだろう」と思わせる人は、幼稚
振り回されるタイプは、どんなに知識や情報が豊富でも
「これしかない」と決めつけてしまいますから、認知そのものが狭くなります。
振り回されないタイプは、相手の意見やその場の状況にも柔軟に対応できますから、
極端な言い方をすれば、自分の知識の幅よりさらに広い認知ができるのです。
これは「聞く耳」を持たない人と持つ人の違いですね
« 琉球系の青紫の朝顔と、びわ葉の焼酎漬け | トップページ | 所用で町田、仲見世と中珈琲へ、、、 »
「読書(た~わ)」カテゴリの記事
- 町田その子著 ”夜明けのはざま”(2024.09.14)
- 凪良ゆう著 ”星を編む”(2024.08.31)
- 和田秀樹著 ”感情的にならない本-不機嫌な人は幼稚に見える” ☆(2024.09.22)
- 夕木春央著 ”方舟” ☆(2024.05.29)
コメント