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2024年7月27日 (土)

箱根塔ノ沢温泉 福住楼へ、、、

 

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箱根、お魚料理うおせい、ラリック、岡田美術館 をあとにして向かった今宵のお宿は、、、

明治23年(1890)に創業、
福澤諭吉をはじめ、吉川英治、島崎藤村、川端康成など多くの文人墨客たちが逗留した、
3階立ての建物すべてが国の登録有形文化財という、歴史ある老舗旅館。



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見事な装飾の破風屋根に守られた
木彫りの鳳凰が出迎えてくれます

 


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かつてCNNでも紹介された福住楼は、宿泊客の8割は外国の方で、
半年から1年前くらいに予約で塞がってしまいます。
そのため、正月三が日はネット予約は受け付けないことにしたそうです。





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廊下脇の看板は、明治の三筆とも言われている、
「月桂冠」のラベル文字を書いたことでも知られる書家、
日下部鳴鶴(くさかべめいかく)によるもの



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鏝絵装飾が花を添える、「福住楼」屋号額 

奥へと延びる長い廊下、、、

 

 

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建物の老朽化は否めませんが、掃除は行き届いており、エアコンも効いています。
ところどころ換気のために開け放してありましたが、
不思議なことに、蚊がいませんでした、、、


・・・・・・・・・・・

アルカリ性単純温泉・掛け流し 源泉温度 62.9度 ph 8.9
福住楼のお風呂は、、、



.




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一階から少し急な階段を下りた所に、男女共用の洗面所があり、
衝立の中には、昭和レトロな首の長い体重計が鎮座ましましておられました、、、








小田急ロマンスカーのCMに使われた、名物大丸風呂の他に、レトロな岩風呂、
そして、真鍮の小丸風呂や寝湯など、三か所の家族風呂があります。

 




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三か所の家族風呂は、廊下の予約ボードに記入します。
・・・ローマ字で、桐1とか、桜1とか、外人さんばかりでした。”松二”は、私の字です、、
(詳しいルールは、仲居さんが丁寧に教えて下さいます)

 このマークのある写真は、写真をクリックすると拡大してみることができます 




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玄関には、これほどの大きさは珍しいという、象嵌(ぞうがん)細工による襖絵があり、
私どものお部屋は、この後ろの階段を上がった所で、、、





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最上級とされる"店二階"と呼ばれた、
「福住楼」さんで最も古い、"松二"の部屋。





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10畳と8畳の二間続きで、欄間は、富士山と松、、、
Wi-Fiの利用可、テレビ、冷蔵庫があります





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奥の4.5畳の小部屋には、
箪笥、鏡台、浴衣、タオルなどがありました。

  エコエコアザラシの私は、”使い捨て”が何より苦手なので、
  ヘアブラシ、洗面用具、シャンプー、化粧水など、旅行にはいつも持参しています、




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近隣のガイドブック、かわいいイラストに、日本語と英語で、たのしめました、





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窓のすぐ下は、早川、、、




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ちょうど、段差のある所の真上のお部屋なので、
ザァザァと川の音が響きます、、、

寝るとき、うちのおじさんが、
「あの音は、、なんだ?」
「川の音でしょう?」
「換気扇の強の音かと思った、、、」

寝ようとしてたのに、しばらく、おかしくっておかしくって、くるしくって、、、
私は、こういう自然が造る音を聞きながら寝るのが大好きですが、、、

川端康成先生は、執筆にはこの音が聞こえない庭側の「桐三」のお部屋を好まれたそうです。

 

 

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夕ご飯のお供にと、戴いた、
純米吟醸酒 いづみ橋 恵 青ラベル が美味、

料理写真はすべて、




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私どもには、朝食の方がおいしゅうございました、



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美味しいアジの干物にめぐりあうと、
必ず頂く、骨のスープ




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「金葉」、「月の間」の2間と舞台、全部で66疂の大広間。

この富士山の絵は明治43年(1910)の大洪水で流され、後日、網代の浜で奇跡的に拾われた、
秋田県出身の放浪の日本画家「寺崎 広業(てらさき こうぎょう)」の絵で、
そのため、たいへんおめでたいとされているそうです。




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残念ながら、電話室に電話は有りませんでした、、、




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ほとんどの部屋に、トイレも洗面所もありません、、、
館内各所のを、共有しています。

”松二”の洗面所は、いまひとつでした、、、

 

 

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創業当初の日本建築文化保全のためエレベーター等は設置しておらず、
階段は、狭くて少し急です、、、

”松二”の部屋の照明のスイッチは、廊下にありました。
私は、あれ?、あれ~?と言いながら、スイッチを探すことにして、
この宿ならではの楽しみを見出すタイプですが、、、


ジタン、コスパ、便利、使い捨て、、、に拘るお方、
足腰に不安のあるお方、
そして、潔癖症のお方には、正直、難しいかもしれません、、、





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これを書きながら、浴衣の外人さんが、開け放した廊下に腰かけて、
中庭の池の鯉を眺めて、ゆったりと寛いていらした姿が思い出されました、、、

日本人が失った、古き良きニッポン、
それは、ちょっと不便な純和風が、ここにありました、、、



部屋係の仲居さんは、
もう7年目になるそうで、きっと英語が達者でいらっしゃるのでしょう、、、

完全部屋食に拘るこのお宿で、
重いお膳を持って、狭くて急な階段を昇り降りする労苦はいかばかりと思われますが、
ハキハキといつも元気で笑顔でいらして、
お陰様で、とても気持ちよく過ごさせて頂きました、
ありがとうございます、

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「百三十年の温もりとおもてなし」文化財の宿 福住楼は、こちらから、、、


すっかり元気になって、翌朝向かった、ロープウエイで大涌谷、MR COFFIE、箱根神社は、
こちらから、、、

 

 

 

 

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