安壇美緒著 ”ラブカは静かに弓を持つ” ☆
武器はチェロ。
潜入先は音楽教室。
傷を抱えた美しき潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。
『金木犀とメテオラ』で注目の新鋭が、想像を超えた感動へ読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説!
少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。
ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。
目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。
橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。
師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り……
本作は、ヤマハ音楽教室などでの、著作権料を巡る争いを題材にしてはと、
担当編集者の提案で書かれた小説とのことですが、
あまりに、無理なく無駄なく組み立てられているので、そのことに驚きました。
楽器全滅のわたしですが、
そんな音楽音痴の人間をも、ぐいぐいと引き込んでいきます、、、
仕事のためとはいえ、
嘘を重ねてゆく主人公を、、、
動揺しながら、、、
一生懸命応援してしまうのでした、、、
★★★★☆
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