青山 美智子著 ”月の立つ林で”
内容
長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、
娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、
親から離れて早く自立したいと願う女子高生、
仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家――。
つまずいてばかりの日常の中、それぞれが耳にしたのは
タケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。
月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの想いも満ち欠けを繰り返し、
新しくてかけがえのない毎日を紡いでいく――。
最後に仕掛けられた驚きの事実と
読後に気づく見えない繋がりが胸を打つ、心震える傑作小説。
著者の ”お探し物は図書室まで” が、
あまりにも良かったので、ワクワクしながら手にしました。
多くの方々が絶賛なさっている、優しく心温まる一冊。
タケトリオキナの小話の数々に惹かれました、が、、、
期待が大きすぎたのか、私には、、、作り込み過ぎているように感じられました。
★★★☆☆
以下に心に残った”タケトリオキナ”の一文を本文より転記します、
ご存知の通り、地球って 青々としていますよね。
それはもう、たとえようのない美しさで。
例えば、月に文明を持たない生物がいて、地球がどんなところかわからなくて、
ただこの青い星を眺めているだけだったら何を思うでしょう?
地球とはいったい、どんな美しい世界なんだろうって、
ただポジティブなイメージしか抱かないような気がします。
平和で、見目麗しい女神がいて、何もかもが満たされている楽園のような
遠く離れているから、わからないから、
良い想像だけで夢見ることができるっていうところもあるのかもしれませんね。
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