今村 翔吾著 ”塞王の楯” ☆
【第166回直木賞受賞作】
どんな攻めをも、はね返す石垣。
どんな守りをも、打ち破る鉄砲。
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!
越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。
幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、
逃げる途中に石垣職人の源斎(げんさい)に助けられる。
匡介は源斎を頭目とする穴太衆(あのうしゅう)(=石垣作りの職人集団)の飛田屋で育てられ、
やがて後継者と目されるようになる。
匡介は絶対に破られない「最強の楯」である石垣を作れば、戦を無くせると考えていた。
両親や妹のような人をこれ以上出したくないと願い、石積みの技を磨き続ける。
秀吉が病死し、戦乱の気配が近づく中、匡介は京極高次(きょうごくたかつぐ)より
琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。
一方、そこを攻めようとしている毛利元康は、国友衆(くにともしゅう)に鉄砲作りを依頼した。
「至高の矛」たる鉄砲を作って皆に恐怖を植え付けることこそ、戦の抑止力になると信じる、
国友衆の次期頭目・彦九郎(げんくろう)は、「飛田屋を叩き潰す」と宣言する。
大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける――。
まさに、手に汗握る、息詰まる展開に、
終盤は、ページを捲る手が止まってしまうほど、、、
失われた石積みの技、
もし今、石の聲を聞ける匡介がいたら、
崩れた熊本城の城壁の石に、小石を投げつけながら修復するであろう姿が目に浮かんで、、、
★★★★☆
4/8の朝日新聞に、
穴太衆の末裔の記事が、、、
穴太衆の末裔
洲本城で、数人の男性がクレーンを使いながら石積みを直している。
そろいのTシャツの背には「穴太衆」の文字が。
歴史を作ってきた証人にやっと会えた。
現在、その穴太衆を率いるのは、栗田(あわた)建設社長で、15代目にあたる栗田純徳さんだ。
穴太衆の石積みは、自然石を加工せずに積み上げる、いわゆる「野面積み」。穴太積みとも言われる。
栗田さんによると、穴太積みのこつは、「石の声を聞く」ことにあるのだという。
「石をよく見て、石の行きたいところに置いてやる、と言っても、扱うのは自然石で、
現場によって状況が違うので、前にうまくいっても今回は合わんということもよくある」。
16歳から修業を始めた純徳さんでも、「まだまだ」だそうで、
「まぁ、人からほめてもらえるには最低でも10年はかかる」と話す。
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コメント
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直木賞受賞されたこの作品、またまた図書館の待ち人数は大変なことになっています!
この作家さんの作品で私が大好きで続きをいつもドキドキしながら読み進めているのが「くらまし屋稼業」シリーズです!
人物描写がすごく良くて・・・おススメしたいシリーズです!!
投稿: ケリーちゃん | 2023年4月22日 (土) 22:09
★ケリーちゃん、
くらまし屋稼業、図書館の予約カゴに早速入れました!
(うちのおじさんのと、二人分で予約12冊いっぱいなので、、、)
情報ありがとうございます♪
わたしも今、朝ドラの影響で、
朝井まかてさんの”ボタニカ”、予約279番で待機中です、(^_-)-☆
投稿: きぬえ | 2023年4月23日 (日) 10:58