朝井まかて著 ”類” ☆
内容(「BOOK」データベースより)
鴎外の“不肖の子”類、その愛すべき生涯。
愛情豊かな父、美しい母、ふたりの姉と何不自由なく暮らした少年時代。
父の死という大きな喪失を抱えながら、画業を志しパリへ遊学した青年時代。
戦後の困窮から心機一転、書店を開業。
やがて文筆家の道へ―明治、大正、昭和、平成…時代の荒波に揺さぶられながら、
鴎外の子としての宿命と格闘し続けたその生涯。
鴎外の四人の遺児、森茉莉、小堀杏奴、森於菟、森類、、
後者のお三方の存在すら存じ上げなかったのですが、
文豪鴎外の意外な優しい父親像と、自ら丹精込めていらした花と木々豊かなお庭、、、
その名声と資産に恵まれながらも、、、家族の断絶、、、
卓越した、人間像と自然の描写力、時代背景、 会話の妙、、、
当時のセレブたちの優雅な暮らしぶりと彼らのつながり、、、
そして、、、戦禍で失われた、築き上げた一切合切、、、
身内の、それも女性の恥ともいえることを、ここまで描いていいのかと、絶句しながら、、、
偉大な父のもとに生を受けた、彼らの生きざまに、、、
ひたすらに、、、ただただ、感服致しました。
★★★★☆
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