カーレド・ホッセイニ著 ”君のためなら千回でも 上下巻” ★
内容(「BOOK」データベースより)
「君のためなら千回でも!」召使いの息子ハッサンはわたしにこう叫び、落ちてゆく凧を追った。
同じ乳母の乳を飲み、一緒に育ったハッサン。知恵と勇気にあふれ、頼りになる最良の友。
しかし十二歳の冬の凧合戦の日、臆病者のわたしはハッサンを裏切り、友の人生を破壊した。
取り返しのつかない仕打ちだった。だが二十六年を経て、、、
”原作小説は2003年に発売され、全世界で800万部以上を売り上げたベストセラー作品。
ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストでは64週間ランクインという驚異的な記録を樹立した。
作者カーレド・ホッセイニはこの作品がデビュー作である。”
大いなる期待を持って手に取ったものの、上巻の前半までは、退屈で、退屈で、、、
小心者で卑怯なアミールに付き合わされるのに、いい加減こりごりしつつ、、、
これのどこが、世界的ベストセラーなのかと、あくびを噛み殺しつつ、、、
ところが、、、いつの間にか、夢中になって、、、
世界的ベストセラーの底力に、完全に打ちのめされました、、、
★★★★★
アフガニスタンと聞くと、、、
アフガニスタンと聞くと、
ムジャヒディン、ソ連軍の侵攻、タリバン、アル・カイーダ、ビン・ラディン、
破壊されたバーミヤン大仏、そして、史上最長の戦争、残された数万人もの通訳の人々、、、
あまりにも長く凄まじい紛争の歴史の数々が断片的に思い浮かぶばかりでしたが、
この本を読んで、、、
青く澄んだ河川と透き通った湖、険しくも美しい山並み、緑の木々が揺れる街並み、、、
豊かな美しい自然に恵まれた国だったことを、初めて知りました。
そして、その自然も人々の命も暮らしも、焼き尽くし、奪い去る紛争の恐ろしさと悲しさ、、、
米軍撤退で、タリバンは勢いを取り戻し、治安は悪化の一途、、、
20年前に始まった、史上最長の戦争の終わりは、果たして、、、
2021年8月14日 朝日新聞”9/11から20年 勝者なき戦い”より
米軍の空爆に苦しむ住民が報復テロに加担し、
そのテロを鎮めるために米軍が空爆を強化するという「暴力の連鎖」
「テロとの戦いだと正義をかざしながら、村人の命を軽んじてきたことが、
どれほど反感を生んできたか、その反感がいかにタリバーンを利し、次のテロに繋がってきたか」
「米国は忠告に耳を貸さなかった。
その米国の独善性こそが、20年かけても戦闘が収まらない最大の原因だと思います」
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