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2021年1月17日 (日)

中脇初枝著 ”わたしをみつけて” ☆


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内容(「BOOK」データベースより)
施設で育ち、今は准看護師として働く弥生は、問題がある医師にも異議は唱えない。
なぜならやっと得た居場所を失いたくないから―。
『きみはいい子』で光をあてた家族の問題に加え、今作では医療現場の問題にも鋭く切り込んでいく。


”世界の果てのこどもたち“ ★
”きみはいい子“ ☆

大好きな、大好きな、中脇初枝さんの一冊、
たいせつに、たいせつに、読みました、、、

★★★★☆


以下に心に残った一文を転記します、、、









金の卵と言われた時代に青森から出稼ぎに出かけた菊池さんは、着いた翌日の朝食の時、
自分たち店員の茶碗が、主人と奥さんの茶碗の倍近くある大きさだったことに驚いた。
口に出しては言われなかったが、
いっぱい食べて、いっぱい働いてほしいと言う主人の気持ちの表れだった。
働き始めてすぐに、方言コンプレックスや東北の寒村出身の引け目は消え去ったと言う。
津軽弁で話すといじめられると言うのも、杞憂に過ぎなかった。
客になまりを指摘されると、奥さんが笑いながらかばってくれた。
 この子、津軽からわざわざうちに来てくれたんですよ。りんごの木箱に入ってね。

 こいつ、大きいから、おがくずを落とすのが大変でしたよね。
先輩店員も一緒におどけてくれた。

 お前はりんごと一緒んとこから来たんだからな。
 よくあんな遠くからうちに来てくれたよ。

菊池さんは主人の為なら何でもできると思い、がむしゃらに働いた。他の店員も同じだった。
渋る主人を説き伏せ、走りだったスーパーマーケットに鞍替えさせたのは菊池さんたちだった。
関東中心に100店舗を数える大手チェーンまで成長した頃、主人と奥さんは相次いで亡くなった。
けれども亡くなる前に、お前たちの言う通りにしておいてよかったよと言ってくれた。







 

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