篠田 節子著 ”弥勒” ☆
内容
救済とは何かを問う衝撃の超大作。
ヒマラヤの仏教美術の国、政変と殺戮の渦中に潜入した男は革命軍に捕らわれ……。
新聞社の永岡は、妻の櫛がヒマラヤの国パスキムの破壊された仏像の一部と気づく。
5年前入国した首都カターで見た美麗な仏像彫刻だった。
美術品持ち出し禁止の国で政変のため寺院が崩壊したと聞いて、密入国を試みる。
僧侶達は虐殺され都市は壊滅していた。彼も革命軍に捕らえられ……。
旧習を打破し、完全平等の理想郷を求める人間達のもたらす惨劇。
恐怖と戦慄の世界を臨場感豊かに描く畢生の大作。
極めようとした宗教、
その高邁な理想の果ての、極限の収容所、、、
飢餓、疫病、殺戮、、、凄惨を極める、桃源郷、、、
コロナ禍で、どこへも行けない閉塞の日々、
時の経つのも忘れて、、、
ただただ、、、圧倒され続けた、想像を絶する別世界、、、
篠田節子さん、またしても、脱帽です、、、
★★★★☆
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弥勒、読みました。
篠田節子さん、毎回圧倒されます。
ものすごいリサーチが必要だと思うのですが、それでも定期的に新しい小説が出版されるのに驚きます。
私たちより確か2歳ぐらい年上ですよね。
今後もずっと小説を書いてほしいです。
投稿: はちこ | 2021年2月 3日 (水) 12:36
★はちこさん、
篠田節子さんに、目覚めたのは、けっこう最近で、去年一年間で6冊!、
長女たち、女たちのジハード、夏の災厄、ブラックボックス、仮想儀礼、、、
夢中になって、わたしも、毎回、圧倒されています!、
「バラカ」、読んでみますネ、(●^o^●)
投稿: きぬえ | 2021年2月 3日 (水) 16:21
篠田節子さんの作品は本当にリサーチし尽くされていてテーマが深いですよね。
私も読んでみよう・・・
でも、篠田作品って読む方も覚悟要りません?エネルギーが必要っていうか、ちゃんと読みながら受け止める余裕がない時は手に取れないんですね。
最近は頭空っぽにして読める本が多かったので(それはそれで学びも楽しみもたくさんあるのですが)久しぶりに内容の濃ーい本に手を出してみようと思います!
投稿: ケリーちゃん | 2021年2月 3日 (水) 20:36
きぬえさん、
失礼しました。
篠田節子さんが私たちより2歳年上というのは勘違いでした。
それからバラカは桐野夏生さんですね。
ケリーちゃんさんのコメントに深〜く頷いています。
篠田作品って読む方もエネルギーが必要なものが結構あって、受け止める余裕がない時は手に取れないの、私もです。
私にとってはゴサンインタン、インド・クリスタル、仮想儀礼とかがそうでしたが、読後の充実感がハンパないですね。
投稿: はちこ | 2021年2月 4日 (木) 01:33
★ケリーちゃん、
ブラックボックスも衝撃的でしたよね!、
まさに、おっしゃる通り、篠田作品はエネルギーを必要とします。とてつもなく大きな波動に、しばらく立ちすくんでしまいます。陽気な本、こころを洗われる本、心を静める本、げらげら笑える本、など、うちのおじさんの名前も借りて三か所の図書館に、がっつり予約を入れて、その時の自分の気分に合わせて読んでいます。「もちぎさん」、ようやく、10番目です、(*^。^*)
投稿: きぬえ | 2021年2月 4日 (木) 10:15
★はちこさん、
ハイ!、桐野さんの「バラカ」ですよね、承知しております、(^ω^)
ゴサンインタン、インド・クリスタルは、未読ですので、たのしみに、、、、(●^o^●)
投稿: きぬえ | 2021年2月 4日 (木) 10:22