篠田 節子著 ”弥勒” ☆
内容
救済とは何かを問う衝撃の超大作。
ヒマラヤの仏教美術の国、政変と殺戮の渦中に潜入した男は革命軍に捕らわれ……。
新聞社の永岡は、妻の櫛がヒマラヤの国パスキムの破壊された仏像の一部と気づく。
5年前入国した首都カターで見た美麗な仏像彫刻だった。
美術品持ち出し禁止の国で政変のため寺院が崩壊したと聞いて、密入国を試みる。
僧侶達は虐殺され都市は壊滅していた。彼も革命軍に捕らえられ……。
旧習を打破し、完全平等の理想郷を求める人間達のもたらす惨劇。
恐怖と戦慄の世界を臨場感豊かに描く畢生の大作。
極めようとした宗教、
その高邁な理想の果ての、極限の収容所、、、
飢餓、疫病、殺戮、、、凄惨を極める、桃源郷、、、
コロナ禍で、どこへも行けない閉塞の日々、
時の経つのも忘れて、、、
ただただ、、、圧倒され続けた、想像を絶する別世界、、、
篠田節子さん、またしても、脱帽です、、、
★★★★☆
最近のコメント