村上龍著 ”69 sixty nine” ☆
『内容(「BOOK」データベースより)
1969年、東京大学は入試を中止した。人々はビートルズに熱狂し、世論はベトナム戦争に揺れていた。
僕は長崎県佐世保市、基地のある町に暮らす高校三年生。なにか面白いことをしたい、みんなを驚かせたい、
女の子にモテたい!、ただそんな気持ちから、僕は仲間たちと一緒に学校をバリケード封鎖した―。
爆発しそうな衝動と真っ直ぐな心をあわせ持った高校生たちを描く、青春小説の金字塔。』
今から30年以上前の古い本です。
「こんなに笑った、こんなに面白い本は無い」、というレビューに惹かれて手に取ったものの、
・・・え、、、どこで笑うの?、どこが面白いの?と、憮然としながら、もう、本を置こうかと思っているうち、、、
大笑いの渦に巻き込まれて、もう、笑う笑う、、、
笑いすぎて、涙がでるわ、お腹がイタイ!、息が出来なくて、もうくるし~、、、
経済番組のカンブリア宮殿に出てる人とはとても思えない!、
このひとって、こんなひとだったの?!
もう、大ファンになっちゃうよ、、、
「限りなく透明に近いブルー」なんかより、わたし的には、ダンゼン面白かった!、
以下に心に残った一文を転記します、
お前は母校の玄関に落書きされたくらいで泣くのか?、この高校はお前の神殿か?
だがこの手の人間が怖いのだ。ものごとを信じやすい。
朝鮮や中国で虐殺や拷問や強姦をしたのはこの手の人間だ。
この小説に登場するのはほとんど実在の人物ばかりだが、
当時楽しんで生きていた人のことは良く、楽しんで生きていなかった人のことは徹底的に悪く書いた。
楽しんで生きないのは、罪なことだ。わたしは、高校時代にわたしを傷つけた教師のことを今でも忘れていない。
数少ない例外の教師を除いて、彼らは本当に大切なものをわたしから奪おうとした。
彼らは人間を家畜へと変える仕事を飽きず続ける「退屈」の象徴だった。
そんな状況は今でも変わっていないし、もっとひどくなっているはずだ。
だが、いつの時代にあっても、教師や刑事という権力の手先は手強いものだ。
彼らをただ殴っても結局こちらが損をすることになる。
唯一の復しゅうの方法は、彼らよりも楽しく生きることだと思う。
楽しく生きるためにはエネルギーがいる。
戦いである。
わたしはその戦いを今も続けている。
退屈な連中に自分の笑い声を聞かせてやるための戦いは死ぬまで終わることがないだろう。
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きぬえさん
私も20代で読んで、「楽しく生きる戦い」続けてます。はたから見たら大変そうでも
楽しく生きてます(笑)。
投稿: もず | 2020年3月 8日 (日) 11:03
★もずさん、
20代で読んだら、また、ずいぶんちがっていたのでしょうね、、、
なんとかかんとか、私も、私なりに、楽しく生きております、、、
・・・ハードルは、めっちゃ、下げて、、、(^^ゞ
投稿: きぬえ | 2020年3月 8日 (日) 16:49