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2019年7月 4日 (木)

磯田 道史著 ”無私の日本人” ☆




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  『内容紹介
  『武士の家計簿』で知られる歴史家・磯田道史が書いた江戸時代を生きた3人の人物の評伝。
   仙台藩吉岡宿の困窮を救うために武士にお金を貸して利子を得る事業を実現させた穀田屋十三郎、
   ひたすらに書を読み、自ら掴んだ儒学の核心を説いて、庶民の心を震わせた中根東里、
   幕末の歌人にして、「蓮月焼」を創始した尼僧・大田垣蓮月。
   有名ではないが、いずれの人物も江戸時代の常識や因習を疑い、ときにはそれと闘い、
   周囲に流されず、己の信ずる道を突き進むことで、何事かをなした。
   空気に流され、長いものに巻かれるのが日本人だとすれば、3人は「例外的」日本人である。しかし、
   磯田道史は3人の人生にこそ日本人がもっとも強く、美しくなるときに発揮する精髄を見出した。
   それは、己を捨て、他人のために何かをなしたい、とひたむきに思う無私の精神である。
   評伝にとどまらない、清新な日本人論が登場した。



この本の一編「穀田屋十三郎」は、映画「殿、利息でござる!」の原作です。
映画も観ましたが、原作のほうが私には断然感慨深く思いました、、、
驚くべきことに、、、これは、、、実話なんです、、、

中学校の歴史の和久先生のお話しがとても面白くて、歴史が大好きになりましたが、
TV
で、著者のお話しを伺って、歴史の新たな愉しみ方を教えて戴きました。



★★★★☆

以下に本書の後書きより、一部転記します、














その頃に、南海トラフでも動いて、太平洋ベルトに大きな津波被害でも受ければ、
国の借金は国内で消化しきれなくなって、高い利子で他国から資金を借りてこなければならなくなるだろう。
そうなれば、大陸よりも貧しい日本が、室町時代以来、五百年ぶりに再び訪れる。
そのとき、わたくしたちは、どのようなことどもを子や孫に語り、教えればよいのか。
このときこそ、哲学的なことどもを、子供にきちんと教えなくてはいけない。

いま東アジアを席巻しているものは、自他を峻別し、他人と競争する社会経済のあり方である。
大陸や半島の人々には、元来、これがあっていたのかもしれない。
競争の厳しさとひきかえに「経済成長」をやりたい人々の生き方を否定するつもりはない。

しかし、わたしには、どこかしら、それに入ってはいけない思いがある。
「そこに、ほんとうに、人の幸せがあるのですか」という、立ち止まりが心のなかにあって、
どうしても入っていけない。この国には、それとはもっとちがった深い哲学がある。
しかも、無名のふつうの江戸人に、その哲学が宿っていた。
それがこの国に数々の奇跡をおこした。わたしはそのことを誇りに思っている。
この国にとってこわいのは、隣より貧しくなることではない。ほんとうにこわいのは、
本来、日本人がもっているこのきちんとした確信が失われることである。
ここは自分の心に正直に書きたいものを書こうと思い、わたしは筆を走らせた。












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