吉田修一著 ”悪人” ☆
『内容(「BOOK」データベースより)
保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。
加害者と被害者、それぞれの家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。
なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は逃げ続けるのか? そして、悪人とはいったい誰なのか。』
著者の本は、これで四冊目です!、もう、すっかり夢中♪、
・こんなに爆笑しながら本を読んだのは、久しぶり、、、”横道世之介 ”
・いったいだれが犯人なのか、その絶妙な場面展開に引きこまれ、、、 ”怒り”
・読み終えるのが惜しいと思える本との出会いは年に数冊ですが、その稀有な一冊、”国宝”
「悪人」を映画化したキャスティングを見知っていたので、
登場人物は自ずと彼らをイメージしながら、、、またしても、、、引きこまれました、、、
しばらく、吉田修一ブーム、続きそうです、、、
★★★★☆
以下に、つよく心に残った一文を転記します、、、
助手席で自分の好きなバラードを呑気にハミングしている女の行く末を想像していた。
保険の外交員をしながら小金を貯めて、休日にはブランドショップの鏡に映る自分を眺める。
本当の自分は、、、本当の自分は、、、というのが口癖で、三年も働けば
思い描いていた本当の自分が、実は本当の自分なんかじゃなかったことにやっと気がつく。
あとは自分の人生投げ出して、どうにか見つけ出した男に、それを丸投げ。
丸投げされても男は困る。
私の人生どうしてくれる?、今度はそれが口癖になり、
徐々に募る旦那への不満と反比例して、子供への期待だけが膨らんでいく。
公園ではほかの母親と競い合い、いつしか仲良しグループを作っては、誰かの悪口。
自分では気づいていないが、仲間だけで身を寄せ合って、
気に入らない誰かの悪口を言っているその姿は
中学、高校、短大と、ずっと過してきた自分の姿とまるで同じ。
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