帚木 蓬生著 ”三たびの海峡” ★
『内容(「BOOK」データベースより)
一度めは暗い船底に詰め込まれ、半死半生で連行された。
二度めは日本人の女と夜陰に紛れて密航した。
そして三度め―九州から釜山に届いた一通の手紙が、老境の男に朝鮮海峡を越えさせた。
数十年を経ても拭い去れぬ痛恨の思いとは何なのか。
朝鮮半島の側から、日本人の手で描かれた、限りなく熱い復讐物語。
『モンテ・クリスト伯』に比すべき大巨編。
血沸き肉躍る大河小説千枚。ナショナリズムの耐えられない軽さに悩む日本人に捧ぐ―。
ペンネーム、帚木 蓬生(ははきぎ ほうせい)は、
『源氏物語』五十四帖の巻名「帚木(ははきぎ)」と「蓬生(よもぎう)」から)』
読み始めて、何度も本を置いた。
あまりにも辛くて、息が苦しくなって、、、
でも、中盤から、、、
でも、中盤から、河時根を夢中になって応援して、一気に読みました、、、
見たくない、知りたくない、卑劣な日本人、蛮行をくり返す日本人の姿を、、、
でも、過去を知り、歴史を学ぶことこそ、
過ちを繰り返さないために、、、それこそが、平和の祈り、、、
それにしても、なぜ、日本人である著者が、ここまで、書けたのか、、、
完全に圧倒されました、、、
ナガイサン、素晴らしい本を教えてくれて、本当にありがとう、、、
★★★★★
以下に、本文より、心に残った一文を転記します、、、
「すまんな、わしは怪我しても日本人だから仕方ないが、お前さんたちは本当に気の毒だ。
奴隷のようにこき使われて、文句も言えない。こんなことは間違っとるとわしは思う。
いつかバチが当たる。この国と、わしたち日本人に」
「あたしたちは国を盗られたけれど、いつか取り戻す日が来るよ。
朝鮮民族はこのくらいではへこたれない。
唾を吐きかけられ、靴で蹴られ、泥水を飲まされても、消えることはないよ」
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