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2017年8月30日 (水)

大西康之著 ”東芝 原子力敗戦”


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、朝日新聞の書評を以下に転記します、、、


 ■「国策」の泥沼、責任とるべきは
 我々が知りたいのは、東芝の決算をめぐる泥仕合や半導体事業売却の混迷ではなく、
なぜこの会社が原発ビジネスの泥沼に引きずり込まれたかだ。本書はまさにこの点に、正面から迫る。
当初、東芝の問題とは粉飾決算のことだとされ、歴代三社長による「チャレンジ」なる用語が一世を風靡した。
ところがこれは、
米国原子炉メーカーのウェスチングハウス社(WH)の経営危機を隠すための、巧妙な陽動作戦だった。
実は国際的には、すでに原発は儲(もう)からないビジネスとなっていた。原発安全規制が強まり、
そのコストが嵩む一方、シェールガスや再生可能エネルギーの価格低下が起き、原発は競争力を失った。
WHは、米国企業も英国企業も手を焼いて手放した代物だった。
それを東芝は、三菱重工と競って高値づかみしたのだ。
 なぜ、そんな会社を東芝は、、、
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なぜ、そんな会社を東芝は、子会社にする必要があったのか。
東芝を、国策としての原発輸出に引き込んだのは、経済産業省だった。
WH買収は、日本の原子力産業が海外飛躍する切り札のはずだった。
だが、国策は不発に終わり、開けてみればWHは火の車だった。
著者は、少なくとも二度(2009年と、11年の福島第一原発事故後)、
軌道修正のチャンスがあったと強調する。

だがそれも、「これは国策だ」の大声にかき消される。東芝が代わりに取り組んだのが、
「原発の将来は明るい」との強弁と、損失をなかったことにする会計操作だった。
著者は、東芝が危機に陥った原因を、「サラリーマン全体主義」に見いだす。
「チャレンジ」という名の粉飾指示に、唯々諾々と従った一般社員たち。
国策と心中しつつも、その当否判断から逃げる幹部たち。

だが、判断を預けられた官僚たちも、惨憺たる結果に責任を取ることはない。
思考停止、無責任、同調主義、こんな「サラリーマン全体主義」から脱却できるか否かに、
東芝再生の未来はかかっている。


 評・諸富徹(京都大学教授・経済学)
    *
 『東芝 原子力敗戦』 大西康之〈著〉 文芸春秋 1728円
    *
 おおにし・やすゆき 65年生まれ。ジャーナリスト。元日本経済新聞編集委員。
 『稲盛和夫 最後の闘い』など。












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読書(あ~さ)」カテゴリの記事

コメント

きぬえさん

9月になりましたねー。2200000アカウントおめでとうございます!これからもよろしくお願いします。
この本、夫が読んでました。内容は聞いてましたが、読むと私が落ち込みそうなので
読んでないのですが・・・。以前書き込んだ最上敏樹さんのエッセイにも東芝のことが書かれていました。経済学や経営とはまた違う視点(あえて言えば理念)で東芝を評価されていて、それが私と同じで嬉しかったです。それとこの本の内容が結び付きにくくて戸惑います。

最近、米原万里さんのムックが発売されて、昔の対談なども掲載されています。きぬえさんが以前アップされていた山本美香さんとの対談もありました。対談の最後の山本さんの言葉に今の世の中を思い、愕然としました。
山本さんの存在をしっかり刻み付けてくれたのはきぬえさんのブログです!いつもありがとうございます。

typhoonもずさん、
家電量販店内で、テレビ売り場を通りかかったとき、
今にも、豹が、飛びかかってきそうな、
動物たちの、リアルなものすごい映像を目にして、動けなくなりました。
そのデモ映像を、くり返し、くり返し、ぽかんとして、見続けていました。
こんなすごい画面を造りだした、東芝という会社に、圧倒されました、、、
現場の人間はこんな素晴らしい仕事をしているというのに、
上層部の人間たちはいったい、何をやっていたのか、、、
わたしも、落ち込みそうなので、本は読んでいないんです、、、書評を読んだきりです、、、


シリアのどうにもならない、あまりにも悲しい現状を、、、
見るたび、知る度、ただただ、無力感にとらわれて、、、

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