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2016年11月20日 (日)

個人運営の、古伊万里からくさ資料館へ、、、

 

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館長の高田吉宏さんが、商社にお勤めの頃から、約30年かけて収集された、17~18世紀に造られた、
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点もの古伊万里が展示されている、資料館『古伊万里からくさ資料館』にお邪魔させて戴きました。
閑静な住宅街に三階建の豪邸。館長のご自宅の一階が展示室です。







 

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           世界中探しても、わずか二十数枚しかない、そのうちの一枚、
         「VOC」と、オランダ東インド会社の印がついた、40cmもの逸品。
       ・・・それを、ガラス越しでなく、すぐ目の前で拝見する事が出来るのです!、
           博物館クラスの名品が所狭しと並べられている様は圧巻です。

                     そして、、、






 

 





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「向付(むこうづけ)とは、向こうに置かれるからで、手に取って戴く器ですから、
 掌(たなごころ)にフィットするよう作られています、手に取ってみてください、、、」
館長のお許しを得て、それらの幾つかを手に取り、その厚み、重さ、手触り、凹凸を確かめられる経験は、
ガラス越しにただ眺めるだけの博物館では決して味わえない感動です。
冷たい筈の磁器が、なぜか、温かく感じられました、、、





 

 

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手渡して戴いた虫眼鏡で、覗いてみると、、、
そこに拡がる、ミクロのワンダーランドに思わず息を呑みます。
丁寧に画き込まれた、鳥の頭の羽毛、、、

気が遠くなるような細かい仕事は、一体どんなに細い筆を使ったのでしょう、、、
三百年も前の、筆を手にした名も無き陶工たちの息遣いが聴こえてくるようです、、、、






 

 

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        ピッチャーボウル、1800年代までのパリの街の意外なお話しがまた楽しく、、、








 

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蛍手の角型酒瓶、赤ワインを注げば、朱に染まる様が浮かびます、、、








 

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元禄時代、上級武士や茶人、料亭などの注文を受けて十枚単位で造られていた品々。
書き手の違いが、絵柄の違いで判ります。
館内にあるのは、ほとんどが、うぶ出し(初めて世に出るもの)とのこと。







 

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貴族が髭を剃るためにために使った、髭皿。
覗き見るので、”見込み”、その絵柄は、ヨーロッパ向けには、花かご、


 

 

 

 

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                 国内需要のあるのは、松竹梅









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赤、黄色、緑、金色と、華やかな色使い。
この彩色の為に、なんと、六度にも分けて焼いたとか、、、
窯を1300℃もの高温にするための、そして温度管理、当時の人びとの工夫と知恵に驚かされました。








 

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          時代に埋もれていた古伊万里が再び脚光を浴びるようになったのは、
                柳宗悦らの民芸運動によるのそうです。

               鶴の家紋のこの器の用途はなんと、・・・・!


 

 


 

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18世紀の酒注

中国やエジプトでは、遺跡に眠っている人類の遺産ともいえる陶磁器が、
この国では、脈々と人々の暮らしの中に息づいている、それは、
茶道という伝統文化の存在があったから、、、
お道具を愛でる、「拝見」という所作があってこそ、だとか、、、









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最後に、樹齢二千年、屋久島の栂の正目の一枚板のテーブルで、
小さなチョコレイトと、、、






 

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マイセンのカップで珈琲がふるまわれました。
古伊万里、このひとつにこれだけの拘りの有るお方が、サイフォンで淹れる珈琲は、
珈琲好きのうちのおじさんが絶句する絶品、、、
・・・あれだけの珈琲は、滅多にお目に掛かれないぞ、、、






 

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はじめは全て中国の物真似だった日本の磁器がやがてオリジナルを生み出すようになる、その歩み、
外国との交易、
文盲であった陶工たちが文字を絵柄として写していたこと、
芙蓉手、打ち抜き模様、逆蛸唐草、、

二時間は、あっという間のインテリジェンスな別世界で、夢のようなひとときでした。
これが、なんと、ワンコイン、500円なんです!、

惜しむべくは、開館から15年目を迎えた今年11月で公開を終えられるとのこと、、、


呉須で描かれた、繊細なからくさ模様にすっかり魅入られた優雅な一日になりました、、、

高田館長様、ほんとうにありがとうございました、、、








 

 

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コメント

こんにちは
丁寧に描かれた古伊万里、素敵ですね。
自分で所有したら絶対管理できそうにない、そもそも持てないような
古い大事な器を実際に触れられる機会はそうありません。
何とも羨ましいです。
 
有田では現在、秋の陶器市開催中です。
行くの我慢してたのに、ブログ拝見してたら行きたくなってきました ^^;

はなうささん、
いいですね~!、有田の陶器市!、
もし行かれたら、現場レポ、ぜひお願いします♪
戦利品も、、、(*^。^*)、

素晴らしいお品ばかり・・
花唐草がお好きな方なんですね。
上から2枚めの染付芙蓉手のお皿は博物館行きのような・・
これがワンコインで拝見できるなんて・・きっと、お好きなものを
皆さんにも見ていただきかったのでしょうね。
そして、珈琲椀がマイセン、全てつながっていて流石です。。

★白いねこさん、
”染付芙蓉手のお皿”、というのですね、、、
そんなことも知らないわたしですが、ワンコインでいろいろなお話を伺えて、
手に取って、虫眼鏡でのぞいて、、と、とても興味深い時間を過ごせました。

白いねこさんだったら、どんなにかと、、、

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