"次の戦争を起こさない責任" 赤川次郎
2016年8月14日(日)、朝日新聞より、一部転記します。
―ひもとく これからの君へ― 歴史に学ぶ
次の戦争を起こさない責任 赤川次郎
■複雑な顔を持つ
「もういい加減、戦争責任の話はやめてほしい」と、うんざりした顔をする人は少なくない。
確かに、今青春を迎えている人々にとって、遠い戦争の「責任」と言われても戸惑うばかりだろう。
しかし、私たちは常に「次の戦争を起こさない責任」を負っているのだ。
そのためには、
そのためには、
かつて戦争がどのようにして起こり、人々はなぜそれを止められなかったのか、学ばなければならない。
日中戦争から太平洋戦争へ、様々な大国の利害が絡み合う中、日本がどのように戦争への道をたどったか、
加藤陽子氏が中高生に講義した記録である『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』は、
歴史家としての冷静な視点の貫かれた本である。
いま、中高生がこの本を読んで理解するのは容易でないと思うが
戦争とはそれほど複雑な顔を持っているのだということでもある。
残念なことに、第二次世界大戦にかかわった国の中で、
日本は今も侵略や虐殺の事実を認めようとしない人々が国の中枢部に多くいる「特殊な国」である。
その特殊さはこの本に挙げられた、「捕虜の扱い」に見られる。
ドイツ軍の捕虜になった米兵の死亡率が 1.2%なのに、日本軍の捕虜になった米兵では 37.3%に上る。
自国の兵士をも使い捨てた国は敵国の兵士を人間扱いしなかった。
その象徴的な事件が、 「九大医学部生体解剖事件」である。
捕虜の米兵を生きたまま解剖した(当然兵士は死んだ)この事件は、
「戦争が医師をも狂わせた」出来事として知られる。
しかし、罪は戦争にあった、と本当に言えるのだろうか、と私は疑問に思う。
あの東日本大震災での福島原発事故。放射能被害に対し、「心配ない」「大したことはない」と言い続け、
被曝(ひばく)した子供たちへの影響まで、平然と否定する医師を見ていると、
戦時下でなくても、医の倫理が失われることはあると思わないわけにいかない。
■「芸術」からこそ
反戦も反原発も、「人間への愛」に根ざしたものでなければ、国家という大きな力に勝てない。
ロマン・ロランの『ピエールとリュース』をここに挙げたのは、第一次大戦下で、一組の恋人たちが
戦火に押し潰されていく悲劇の中に、戦争の非人間性への真実の怒りがあるからである。
愛する人を死なせたくない。その思いは文学や芸術の中からこそ生まれる。
非戦の決意の土台を、若い日々に固めておくことが大切なのである。
◇あかがわ・じろう 作家 48年生まれ。著書に「三毛猫ホームズ」シリーズ、『東京零年』など。
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同年代の貴ブログ読者です、、、
賢明なおばさんも自国の歴史をあまりご存知ではないようですね、日本は朝日新聞のような捏造した自国を貶める主張をするマスコミやそれを鵜呑みにしている人が多い「特殊な国」です。従軍慰安婦だって産経新聞の執拗な追及でようやく捏造を認めたのです、、、
虐殺って、南京のことですか?もし本当に彼らが言う30万人の虐殺があったのならその被害者の名簿があるはずです、アウシュビッツなどのナチスの虐殺でもカンボジアのポルポトの虐殺でもみんな被害者の名簿があり誰が殺されたか事実として明らかになっていま、南京大虐殺とやらがもし事実なら被害者30万人の名前が出て然るべき、それがないのですよ!それは事実ではないからです。
イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、オランダ、ポルトガル、これらの国は植民地支配を未だに反省すらしていません、いい悪いはともかくそれが世界の常識です、それを日本だけが非難される、それは日本には朝日新聞のように中国韓国の主張を代弁するマスコミがあり、それに感化された人が多く中国韓国にとって格好の相手だからです。なぜ中国はアヘン戦争で侵略したイギリスを執拗に責めないのか、、よく御考え下さい。
お願いですから、、、朝日新聞の主張を鵜呑みにしないでご自身で歴史を検証して下さい、日本は朝日新聞が書いているような悪い国ではないです。
投稿: Eagle | 2016年8月16日 (火) 20:20