ドリアン助川著 ”あん” ☆
内容(「BOOK」データベースより)
町の小さなどら焼き店に働き口を求めてやってきたのは、徳江という名の高齢の女性だった。
徳江のつくる「あん」は評判になり、店は繁盛するのだが…。
壮絶な人生を経てきた徳江が、未来ある者たちに伝えようとした「生きる意味」とはなにか。
深い余韻が残る、現代の名作。
ハンセン病(かつてのらい病)という残酷な病に侵された人々の底知れぬ悲しみ、、、
断種され、名前さえ奪われ、手のひらに穴が開き、絶え間なく全身を襲う痛みに悶絶し、、、
隔離された施設で、それでも、生きてゆかなくてはならない人々のくるしみ、、、
例え、完治しても、彼、彼女たちに行き場所はなく、
追いつめられた人々の声なき声に圧倒される、映画化もされた一冊。
★★★★☆
そんな暮らしの中、お菓子作りを覚えた徳江は、
小豆の言葉に耳をすまして、あんを炊く、、、
彼女が炊いたあんは、至極の絶品、、、
日本菓子を学んだ著者の描くどら焼きのおいしそうなこと、、、
思わず、行列に並んでみたくなります、、、
あんこ好きのお方には、必読の書でありましょう、、、
« 旧古河邸、洋館見学とバラ | トップページ | サラスパ »
「読書(た~わ)」カテゴリの記事
- 町田その子著 ”星を掬う”(2023.10.03)
- 帚木蓬生著 ”アフリカの瞳” ★(2023.10.14)
- 寺地はるな著 ”川のほとに立つ者は” ★(2023.09.08)
- 西 加奈子著 ”くもをさがす”(2023.07.12)
コメント