東野圭吾著 ”天空の蜂“ ☆
®
『内容(「BOOK」データベースより)
奪取された超大型特殊ヘリコプターには爆薬が満載されていた。
無人操縦でホバリングしているのは、稼働中の原子力発電所の真上。
日本国民すべてを人質にしたテロリストの脅迫に対し、政府が下した非情の決断とは。
そしてヘリの燃料が尽きるとき…。
驚愕のクライシス、圧倒的な緊迫感で魅了する傑作サスペンス。』
文庫版の帯には、東野圭吾氏の
「一番思い入れの強い作品を訊かれたら、これと答えるだろう」とあります。
1995年の作品ですが、
3/11の前に書かれたことに、驚きを禁じえません。
原発をめぐる様々な人々の絡みあう思惑と利権、、、
ミステリーとしても申し分なく、
さすが、、、の一言に尽きます。
★★★★☆
以下に本文より、、、
原発が大事故を起こしたら、関係のない人間も被害に遭う。
いってみれば国全体が、原発という飛行機に乗っているようなものだ。
搭乗券を買った覚えなんか、誰もないのにさ。
だけどじつは、この飛行機を飛ばさないことだって不可能じゃないんだ。
その意志さえあればな。
ところがその意志が見えない。乗客たちの考えがわからないんだ。
一部の反対派を除いて殆どの人間は無言で座席に座っているだけだ。
腰を浮かせようともしない。だから飛行機はやっぱり飛び続ける。
そして飛ばす以上、俺たちにできることは最善を尽くすことだけなんだ。
®2012年7月にアップしたリユース記事です。
東野圭吾氏が、1995年に書き下ろしてから、早や20年、映画化に際し、
「20年前に私が発したメッセージが、今どのように受け止められるか、見守りたいと思います」
と語っています。
« 学校死ぬほどつらい子は図書館へ… 司書のツイート拡散 | トップページ | すごい煮干ラーメン凪 新宿ゴールデン街店本館 ★ »
「読書(た~わ)」カテゴリの記事
- 町田その子著 ”星を掬う”(2023.10.03)
- 帚木蓬生著 ”アフリカの瞳” ★(2023.10.14)
- 寺地はるな著 ”川のほとに立つ者は” ★(2023.09.08)
- 西 加奈子著 ”くもをさがす”(2023.07.12)
« 学校死ぬほどつらい子は図書館へ… 司書のツイート拡散 | トップページ | すごい煮干ラーメン凪 新宿ゴールデン街店本館 ★ »
コメント