大橋巨泉自伝 ”ゲバゲバ70年!”
内容紹介
『11PM』『ゲバゲバ90分!』『クイズダービー』『HOWマッチ』
テレビがとてつもなく面白かった時代の秘話満載、渾身の書き下ろし!
●ジャズとの出会い
●裕ちゃんの大ヒット曲誕生秘話
●黒ぶち眼鏡のナゾ
●ハッパフミフミCMの舞台裏
●『ゲバゲバ90分!』
●「旅は道連れビューティフル」
●パイプカット
●ユリ・ゲラーのスプーン曲げ
●『クイズダービー』苦闘のスタート
●「本当のホンモノ」
●天中殺
●富士山爆発騒動
●最後の『11PM』
●巨泉・たけし幻のCM
●『こんなモノいらない!?』
●セミ・リタイア会見
<本書に登場する人々(ほんの一部ですが……)>
青木功/朝丘雪路/石坂浩二/石原裕次郎/永六輔/王貞治/ジョー・ディマジオ/橘家圓蔵/田中角栄
長嶋茂雄/ビートたけし/堀威夫/美空ひばり/森繁久彌/森光子/山口瞳/吉永小百合/渡辺晋
ルイ・アームストロング/青島幸男/芦田伸介/渥美清/アンディー・ウィリアムス/笈田敏夫/小倉智昭
小野ヤスシ/金田正一/川上哲治/草笛光子/グレッグ・ノーマン/小坂一也/小島正雄/五島昇
小林与三次/コント55号/坂本九/ザ・ドリフターズ/宍戸錠/関口宏/園山俊二/竹下景子/谷啓
タモリ/徳光和夫/中島常幸/中村八大/南里文雄/野平祐二/ハナ肇/はらたいら/樋口久子/日野皓正
平尾昌晃/藤子不二雄A/藤村俊二/前田武彦/牧野茂/マーサ三宅/三木のり平/雪村いづみ/吉田善哉
米長邦雄/若尾文子/渡辺貞夫
「巨泉 ― 人生の選択」に続けて読みました。
更に詳しく、さまざまなことが書き連ねられています。
やや、冗長に過ぎるように感じられましたが、にわか巨泉ファンの私には、とても興味深い一冊でした。
★★★☆☆
以下に、心に残った一文を転記します。
やはり「帰ってきた!」という思いが強かった。東京の下町――それはボクが所属すべきところであった。
みんなが商売をしていて、人情があった。ぐずぐずしない、ねちねちしない。ハッキリ物を言う。
今もってボクの人生を律しているのは、この下町コードである。
11月16日の日記には、
「ボクのような無宗教な人間でも、母が助かるなら神頼みもしようと、書かれているが、
夫である父は、「しよう」では済まなかった。母のために彼はあらゆることを試した。
漢方薬から怪しげなお札に至るまで、何でも買った。ついにある新興宗教の指示に従い、
辰巳(東南)の方角へ歩いて行って、最初に見つけた井戸の水を母に飲ませるまでになった。
この教祖に父は当時の鐘で三十万円(現在なら数百万科)をという大金を払った。
ボクはいくらなんでもやり過ぎだと思ったが、何も言う立場ではなかった。
・・・・
ボクは父の母への愛情の大きさに感動すると同時に、物を売る宗教は一切認めないと心に誓った。
今もってこの考えは変わっていない。
ボクはグローバル化するであろう、21世紀を見据えていた。
勤勉で優秀な民族だが島国で閉鎖的な日本人に、目を見開いてもらいたかった。
・・・
これがボクにその環境を下さった視聴者への御礼奉公なんですよ――と口には出せなかったが、
ボクはそのつもりでやった。全力投球して二年間、計百本やって、ボクは引き留めるのを断って幕を引いた。
商売は、「小さく始めて、大きく育てる」と言う、亡父のモットーを忠実に守った、、、
大きなことを言っても、人間は所詮さびしい存在である。老後ひとりぼっちで生きていくのは辛すぎる。
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