重松清著 ”希望が丘の人びと”
内容紹介
亡き妻の“ふるさと”――そこには、彼女と仲の良かった友だちがいて、
彼女のことを好きだった男がいて彼女が初めて恋をした人がいた……。
70年代初めに開発されたニュータウンに引っ越してきた父と子の、かけがえのない日常を描く感動長編。
主人公の私〈田島〉は、この春から小学五年生になる亮太と中学三年生になる美嘉とともに
「希望ヶ丘」にやってきた。ここは、2年前にガンで亡くなった妻・圭子の“ふるさと”であり、
今度の引っ越しは、脱サラして進学塾の教室長への転職を決めた私自身の再出発でもあった……。
いじめ、学級崩壊、モンスター・ペアレント、家族の死――
あなたはいま、子どもたちにどんな「希望」を語れますか?
図書室仲間の落合さんのおススメで借りて読んでみました。
なんでも彼女のお友達は、この本を二度も借りて、
ついには買ってしまったほどのお気に入りだとか、、、
★★★☆☆
以下に心に残った一節を転記します、、、
「希望が丘の連中ってのは、とにかく幸せの幅が狭いんだ。
庭付き一戸建て、ローンの支払いは順調、旦那は出世街道まっしぐらで、カミさんは教育熱心、
子どもはみんなまじめな優等生・・・それ以外の幸せって、ほんとにないのか?」
「子どもたちから逃げ場所や隠れ場所を奪いたくないんです。僕は。
中学生なんていつもいつも明るい希望に満ちてるわけじゃない。
ひとりになりたかったり、黙ってぼ-っとしていたかったり・・・
そういうときの場所をどこかに作ってやってください。元気を取り戻すための場所と時間がないと、
子どもたちはほんとうに、追い詰められて、どこにも行けなくなっちゃいます」
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