マツコ・デラックス著 〝続・世迷いごと”
内容紹介
女性タレントを“愛ある毒舌"で語りまくった前作『世迷いごと』。続編である本書では、
新たに男性タレントも追加。木村拓哉やをはじめ、ダルビッシュ有や斎藤佑樹といったスポーツ選手や、
橋下徹大阪市長をマツコ独特の観点と感性で激語り。世の中を斜めに見ているだけの毒舌や、
通り一遍の悪口では決してなく、一本筋の通った理屈と多くの人が共鳴するであろう感性が詰まった、
マツコ・デラックスの真骨頂というべき「タレント論」の傑作!
テレビに彼女(彼?)が出てくると、私はいつも、観てしまう。
頭のいい人だなぁ、、、って尊敬しています。
少し古い本なので、話題もやや古いのですが、それはそれで、また面白かった、、、
やっぱり、さすがです、マツコさん、、、
★★★☆☆
以下に本文より、心に残った一文を転記します。
日本では大震災が起きて、欧米も経済危機で国が潰れそうな状況の中、私たちがしなきゃいけないのは、
この先、自分の生活スタイルや考え方を見つめ直して、どうやって生きていくかを決める作業だと思ってる。
自分の生活で、正さなきゃいけないところは正し、頑張らなきゃいけないところは頑張り、
我慢しなきゃいけないところは我慢する。
国や市町村の長に「何とかしてくれ」と文句をタレたって仕方ないの。
どっちにしろ、今は強いリーダーなんて必要ないと思う。
ひとりの人間にすべてを委ねるのって、ホント、危険。
今、求められているのは、皆がそれぞれ知恵を出し合う中、それをうまくまとめられる人なのよ。
そもそも、今の時代、責任を持ってる人たちが、それぞれ自分の仕事さえちゃんとできれば、
リーダーなんか必要ないとも思う。
一人にすべてを委ねるんじゃなくて、各々がどうするかって考えて、
それぞれの個人の主義主張と言うものの集合体で国を動かしていくしかないのよ。
「ハイ、右に行きます」「左に行きます」とかってかじ取りをだれかに任せて、
どうこうなる状況ではないんだよね。これ以上、おかしくならないように、
ひとり一人頑張って、最低限、社会保障だけ国にやってもらえればいい。
働けない人や苦しい人たちを助ける作業を国にやってもらい、
自分で生きられる人は、頑張って生きようって話よ。
でもこういった論調というのは、票集めにはとっても不利なのね。勇ましいことを話したり、
仮想敵を作って戦う姿勢をみせたほうが、わかりやすくて頭にスンナリ入るもんね。
でも誰かがこのことを言い出さないとダメ。
皆、何か超劇的大変革みたいなことが起きるって、まだ信じているからね。
人間だれしも、長い闘病生活なんかしたくないのよね。体を壊したとき、医師から
「治るのに五年かかるか、十年かかるかもわからない。もしかしたら、病気とは一生のつき合いに
なるかもしれないけど、地道に頑張っていきましょう」と言われるのは嫌だよね。
一方、目の前に薬を置かれて、「まだ許可されていない劇薬ですが、勇気をもって飲みましょう。
そうしたらすぐ元気になります」と言われたら、飛びつきたくなるでしょ。
でも、今の日本と世界は、劇的な特効薬とか天才医師の外科手術で治るような症状ではないんだよ。
漢方薬でじっくり体質改善をしていかなきゃならないの。そんな特効薬ないんだよ。
みなさん、冷静に考えようよ。
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