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2014年1月17日 (金)

重松 清著 “その日のまえに” ☆



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  神様は意地悪だから、大切な人を、遠くへ連れ去ってしまう

  内容(「BOOK」データベースより)
  僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。
  昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。
  消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか…。
  死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、
  そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。


こうして、このまま人生は、まだまだ続くものと思ってる。
それがある日、自分が、大切な人が、末期がんで余命数か月と告知を受けたら、、、
その日は、刻々と近づいてくる。
そして、その日は、やってくる、、、

あたりまえの日常を、見つめ直す、、、
平凡な、今日一日、今、この時の、大切さ、ありがたさを教えてくれる一冊。


 いつも胡麻を分け合っていた、ご近所のTさん。
 秋口にいつもの胡麻メールをしたとき、お返事がありませんでした。
 どうしたのかなと思っていたら、年末に肺がんで亡くなったと、、、
 咳がひどいから、と病院に行ったときにはもう余命三か月だったとか、、、
 いつも、若々しく朗らかで、はつらつとしていらした、Tさんでしたのに、、、

 父が亡くなったのは、わたしが中学生のときでした。
 子を持つ今となって、その時の父の無念が少しは分かるようになりました、、、
 中学生のお子さんを残して先立たれるTさんのお気持ちが、痛いほどに察せられます。
 どんなにか、どんなにか、ご無念であったことでしょう、、、



★★★★☆

以下に本文より心に残ったところを、、、









平凡。平和。平穏無事。そんな言葉でまとめられる毎日の、冗談みたいなもろさを、ぷくさんは知っている。


二十年の教師生活で、ぷくさんは知っている。
おとなしい子にかぎって、いきなり教師をびっくりさせるような行動に出ることがある。
前触れをうまくにおわせることが苦手で、いったん気持ちを固めたらまわりが見えなくなってしまうのだ。


あなたのおかげでよくわかったんだけど、「幸せ」ってあっけなく終わるよ――。











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