横山 秀夫著 ”64(ロクヨン)” ★
内容(「BOOK」データベースより)
警察職員二十六万人、それぞれに持ち場があります。刑事など一握り。
大半は光の当たらない縁の下の仕事です。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。
一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。
D県警は最大の危機に瀕する。警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。
初めての、横山 秀夫は、、、
重かった、、、
くるしかった、、、
長かった、、、
打ちのめされる、、、著者、渾身の一冊。
★★★★★
以下に本文よりほんの一部を、、、
もういいではないか、東京のことなど。東京がどうなろうと。東京での居場所がどうなろうと。
天下国家がどうした。それは、誰かの故郷の集合体だ。赤間にも故郷があるだろう。
そこにも警察官がいる。多くの仲間が町を村を守っている。自分もその一員だと胸を張れないか。
ちっぽけな野望が郷里に何をもたらす。夢が破れかかったからといって何を嘆く。
故郷が恙なく、平和で安全ならばそれでいいではないか。
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半落ちを読み、寺尾聡の映画を観て・・・
主人公の心理が繊細に描かれ読んだ後に感動しました。映画も原作にほぼ忠実でした。好きな一冊です。その後横山秀夫は読んでいません。なぜかなぁ。64は話題ですね。人間の本質にせまるのが横山秀夫の作品で読めば一気にいけるんですよね。始めの一歩が踏み込めなくなったのは年のせいかもしれません。最近もっぱら詩集です。自律神経失調症から更年期症状で昨日と今日の自分の違いに驚くことが多くなったせいもあるのでしょう。自己分析ができないこの頃です。
投稿: りん | 2013年11月25日 (月) 16:30
長く、重苦しい、一冊です。
腐敗した組織の海を方向を見失い、溺れそうになりながらも、
ひとことの泣き言も、愚痴もこぼさず、
黙々と泳ぎ続ける三上の姿に、打ちのめされます。
読了した者のみが、
まさに異次元の世界を、、、
圧倒的な著者の世界を感じることができるような気がします。
投稿: きぬえ | 2013年11月25日 (月) 19:54