山本兼一著 "利休にたずねよ" ☆
®
内容紹介
飛び抜けた美的センスを持ち、刀の抜き身のごとき鋭さを感じさせる若者が恋に落ちた。
堺の魚屋の息子・千与四郎――。
後に茶の湯を大成した男・千利休である。
女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ利休は、
おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、気に入られ、天下一の茶頭に昇り詰めていく。
利休は一茶人にとどまらず、秀吉の参謀としてその力を如何なく発揮。
秀吉の天下取りを強力に後押しした。
しかし、その鋭さゆえに、やがて対立。秀吉に嫌われ、切腹を命ぜられる。
本書は、利休好みの水指を見て、そのふくよかさに驚き、侘び茶人という
一般的解釈に疑問を感じた著者が、利休の研ぎ澄まされた感性、
色艶のある世界を生み出した背景に何があったのかに迫った長編歴史小説である。
第140回 直木賞受賞作
昔は、まったくお茶に興味がなかった けれど、加齢と共にそれは、遥かな憧れになりました。
まったくわたしには不似合いな世界だけに、余計に惹きつけられます、、、
★★★★☆
こころに残った言葉、以下に本文より、、、
・・・まったく、ひとの世には、三毒の焔が燃えさかっておる。
三毒は、仏法が説く害毒で、貪欲、瞋恚、愚痴、
すなわち、むさぼり、いかり、おろかさの三つである。
つらつら思えば、世の中のわざわいや、有為転変、人の浮き沈みは、
ほとんどこの三つの毒で説明がつく。人が道を誤るのは、たいていこの三毒が原因だ。
利休の法号を帝から賜る。その名を帝に奏上したのは、大徳寺の古溪宗陳。
・・・利を休めとは、よくぞつけてくれたもの。
「利」は、刃物の鋭さを意味することになる。
鋭さも、ほどほどにせよ、という教えをこめた「利休」である。
®2009年7月にアップしたリユース記事でした
« 倉本 聰著 ”さらば、テレビジョン” ☆ | トップページ | 町田 河原本店、ZERO ONE CAFE »
「読書(た~わ)」カテゴリの記事
- 寺地はるな著 ”川のほとに立つ者は” ★(2023.09.08)
- 西 加奈子著 ”くもをさがす”(2023.07.12)
- 凪良ゆう著 ”汝、星のごとく”★(2023.06.12)
利休って秀吉のお陰で、この世に名を残したような人生だよね。
嫌われるようなことした??って思うけど、秀吉の癇に障ったんだろうね。。。
でも彼が残した作法や茶器って、今の時代も受け入れられてるもんね。すごいよ
そのすごさは秀吉も認めていたし、それが気に入らなかったんでしょうね。
投稿: mieko | 2009年7月28日 (火) 18:32
利休のしつらえた、癒しの空間、
どんななんだろう、、、、
行ってみたかったな、、、
これ、面白いヨ~♪
おススメ、(*^_^*)
投稿: きぬえ | 2009年7月28日 (火) 19:42
京都の何とかっていうお寺にまだある、って聞いたけどなー
余分な物が一切なくて小さな畳の部屋?小屋?らしいよ
投稿: みえこ | 2009年7月29日 (水) 08:48
行ってみたいな~♪
(*^。^*)
この本に、ただ一輪の椿の、それも固い蕾の花のあしらい、とか、
心づくしのもてなし料理とかが、出てくるんだけど、
想像するだけで、うっとりしちゃう~!、
投稿: きぬえ | 2009年7月29日 (水) 19:35