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2013年8月22日 (木)

「海に思う」


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/21、読売新聞朝刊より、一部を転記します。


「海に思う」
                                    三陸 医師、山浦玄嗣さん (73)


三陸の海岸は、東日本大震災の爪痕を強く残していた。

豊かな自然とそれがもたらす惨状。思わず質問が口をつく。
海とは一体、何なのですか―――。









「そんなこと、生活に密着しすぎていて答えられねえ」
あっさりと一蹴されてしまった。
「・・・ジャーナリストはよく、そういう聞き方をするんだ」


三陸地方は再三、津波の被害に遭ってきた。
明治29年の津波で母方の一家11人が亡くなり、
昭和8年の津波には、その村の半分が流された。
山浦氏は、小さな頃から見たことのない津波の夢をよく見たという。

だから、震災が「『なぜ』起きたのか」・・と問うことに意味はないのだと話す。

「ここに住めば、30年~40年に一度必ず津波を体験する。
『それは仕方がねえ』ことです。
 どうせ人間は死ぬ。理不尽なようにできている。家流された、親が死んだ。
 そいつをぐっとのみ込んで、故郷を再建するしかねえ」

「この世は、神様が造った。何かのために自分は造られたのだから、
『こいつはいい奴だ、めんこい奴だ』と思っていただけるよう、
 
心の耳を澄まし、目を凝らし、神さまに何をすれば喜んでいただけるかを考え、行動するんです」

暑い夏にかみしめるように言った。














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