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2013年3月15日 (金)

”農業動かす巨大資本 モンサント”



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2012年9月、朝日新聞、GLOBEより、、、

マリー=モニク・ロバン
(ジャーナリスト、ドキュメンタリー映像作家)
はこれまで、約25年間のジャーナリスト生活で主に人権や環境問題の取材をしてきた。
その取材を通じて、
非常によく耳にしたのが巨大な多国籍バイオテクノロジー企業、モンサントの名前だった。
私はフランスの地方農家の出身ということもあり、もともと農業に強い関心があった。
そこで、モンサントがいったい世界各地で何をしているのか取材を始めた。
モンサントは1901年に創業し、米国に本社を置く。
化学工業から出発し、ベトナム戦争で使われた枯葉剤を製造していたことでも知られる。
遺伝子組み換え作物の種のシェアは圧倒的な世界一。
また、代表的な製品の一つが除草剤ラウンドアップだ。
私は、この会社がラウンドアップと、それに耐性を持つ遺伝子組み換えの作物の種をセットで売り、
利益を得ている実態を映画で指摘した。
ラウンドアップは、、、









ラウンドアップは「環境にやさしい」と宣伝し、以前は「生分解性」とうたっていた。
しかし、96年に米国、2007年にはフランスの裁判所が、それぞれ「虚偽で誤解を招く広告」と判決を下し、
表示を改めた。モンサントの遺伝子組み換え種子は特許を取っている。
このため、農家は種子を買った後、その作物から種を収穫しても、無償で使うことはできない。
種を使うには特許料を払う必要があるのだ。
しかし、彼らはアルゼンチンで遺伝子組み換え大豆の種を売り始めたとき、特許料を要求しなかった。
数年後、作物が育ってこの遺伝子組み換え大豆が一定にシェアを得たあとで再びやってきて、技術料を
払うよう迫った。いったん除草剤のラウンドアップを使った後では、従来の大豆は育てることは難しい。
農家は、ラウンドアップに耐性のある遺伝子組み換え作物を栽培し続けるために、
毎年、特許料を払い続けなければならなくなる。しかも、
ラウンドアップに耐性を持つ雑草が出現しはじめ、同社製の別の除草剤が必要になることもあるという。



           公表資料で勝負

米政府とモンサントの幹部の間に多くの人事交流がることにも注目した。
いわゆるリボルビング(回転)ドアだ。たとえばフォード政権とジョージ・W・ブッシュ政権の
国防長官だったラムズフェルドは、その間にモンサント子会社の社長をしていた。
元米通商代表だったミッキー・カンターはその後、モンサントの役員となった。
典型例は1976年から80年まで米食品医薬局の食の安全を担当していたマイケル・テイラーだ。
彼はその後、モンサントを顧客とする弁護士事務所に勤め、91年に食品医薬局の幹部として政府に戻ると、
遺伝子組み換え作物の規制の緩和を担当した。90年代後半には、モンサント副社長に就任した。
この映画「モンサントの不自然な食べ物」は最初、フランスのテレビで公開され、150万人が視聴した。
その後、世界各地のテレビや映画館」で公開されている。
私はこれまでも、フランス軍をはじめ政府や巨大な企業を対象にした映像作品をつくってきた。
慎重なジャーナリストでありたいと思っているから、私の取材では、まず、インターネットを通じて
手に入るような公開資料を使う。ネットを丹念に検索すれば、「極秘」扱いではないけれども、
多くのことが記された政府や企業の資料を入手できる。
もちろん、その裏を取るためには現地に行って検証する。
今回は1年間にわたり、米国、中南米、ベトナム、インドなど10カ国で数十人にインタビューした。
そしてモンサントの主張と、現実に何が起こっているかを検証したのだ。
モンサントは私の取材に応じなかったが、注意深く事実の断片をつなぎあわせて話を構築することはできる。
そうすれば、訴えられるリスクを避けながら、大企業の実態を描くことも可能だ。



           日本の産直は魅力

私は今、今後の作品として原発以降の福島の農業と、日本の産地直送に興味を持っている。
実際の被害に風評被害も加わり、福島の農家は悲劇としかいいようがない。
フランスは原発大国なので、この現状に注目している。
世界で有機農法など環境負荷の少ない農業を取材しているうち、
日本の産直、消費者と農家がつながって直接契約し、農産物を購入する仕組みにも非常に興味を覚えた。
欧米でも「eikei」(提携)と日本語で呼ばれている。
生産者の顔が見え、どうやって農産物をつくっているかが把握できる。
これこそ農業の未来像であり、世界の農業のお手本だと私は思う。
日本のみなさんはテイケイについてもっと関心と誇りを持っていいのではないだろうか。
(ロバン監督のドキュメンタリー映画「モンサントの不自然な食べ物」)
(構成GLOBE記者 秋山訓子)




日刊ゲンダイより、、、
TPPに参加すると、アメリカから「遺伝子組み換え食品」が大量に入ってくる恐れが強い。
日本は遺伝子組み換え食品に“表示”を義務づけ、一定のブレーキがかかっているが、
アメリカは表示義務の“撤廃”を求めているからだ。
その時、国内最大の農薬メーカー、住友化学が大儲けするというのだ。
一体どんなカラクリなのか。
 「住友化学は昨年10月、アメリカのモンサント社というバイオ会社と提携しています。
(経団連の米倉会長は、住友化学の会長でもあります)
モンサント社は、強力な除草剤『ラウンドアップ』と、
ラウンドアップに負けない遺伝子組み換えの種子をセットで売っている。
遺伝子組み換え種子ビジネスの大手です。
ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤を作っていました。
要するに、遺伝子組み換え食品が広まると、モンサント社が儲かり、
ビジネスパートナーの住友化学もウハウハというわけです」(霞が関事情通)
 しかし、自分の会社の利益のためにTPPを推進しているとしたら許されない。
遺伝子組み換え食品にどんな危険があるか分かっていないからなおさらだ。

「TPPに参加したら、日本の食の安全は崩壊しかねません。
たとえば日本は大豆の90%を輸入に頼っている。
産地はアメリカが70%で、アメリカの大豆の90%が遺伝子組み換えです。
いまは表示を見れば、遺伝子組み換えかどうか判断がつくが、
表示義務が撤廃されたら、消費者は判断がつかなくなる。
多くの消費者は、強力な除草剤をまいても枯れない大豆、
人為的に作った大豆が本当に無害なのか不安なはずです」(農協関係者)
 











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コメント

きぬえさん おはようございます。
年末から母が入院したりして、ばたばた過ごしておりました。
こちらを拝見しながらいろいろ考えさせられていました。
先週実家の辺りで放送された、NHK中国ローカルの「里山資本主義」という番組で、フランスの経済哲学者のセルジュ・ラトゥーシュさんがガンジーの言葉を引用されていました。

今ネットで調べると「地球は全ての人を充足せしめても彼らの欲を満たしきることはできない」という言葉だと思うのですが、彼は「一部の人の限りない欲望を満たすことはできない。」とかそういう感じで発言されていました。もちろん私も人間なので欲望は限りなくあるのですが、自分の中これ以上は罰当たりとセーブがかかります。私がもし頭が良くてお金儲けが上手だったら罰当たりの感覚がなくなるのだろうかときぬえさんのブログを拝見しながら思いました。いつもありがとうございます。

もずさん、
お母さまのお加減はいかがですか、、、
どうかどうぞ、お大事に、、、
もずさん、くれぐれもご自愛くださいますように、、、(^-^)

ガンジーの言葉、さすがですね、、、
膨張する欲望に限りはなく、さりとて、資源に限りはあり、、、
はたして、どこへゆくのでしょうか、、
地球丸、、、
にっぽん丸は、、、

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