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2012年11月23日 (金)

デイル・ドーテン著 “仕事は楽しいかね?”



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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
 
大雪で閉鎖になった空港で、偶然出会った老人の問いかけに、動揺してしまった35歳の“私”。
日々の仕事にゆきづまりを感じ、未来に期待感をもてない私に、老人は一晩だけの講義を開始した。
 



成功哲学の本は数あれど、ちょっと異色の一冊。
巷ではかなりの高評価ですが、わたしにはやや冗長な印象でした。
それは、この本を読むには、私が、年を取り過ぎているから、なのかもしれません、、、


★★★☆☆

以下に本文より心に残った一文を、、、









地図を一切持たずに、ただ探検すること。
きみは一連の姿勢が正しくありさえすれば、望むものは何でも手に入ると思っているかもしれない。
だけどね、望みうる最良のものは、手に入れたものを好きになることなんだよ。


僕たちは過多の時代に生きている。
過剰なアルミニウムとか過剰な半導体といった、昔ながらの産業上の量の意味だけじゃない。
どの業界をとっても、同種のビジネスがあまりにも多すぎるんだ。
ファストフードの店は、必要とされる数を超えてる。
ドライクリーニングの店もそう。コピーサービスの店もそう。
知的職業人も多すぎだ――会計士も、弁護士も、そして、物書きも。
そうした供給過多の状態が価格競争を引き起こし、企業は価格に振り回されてしまう。
それでどうやって利ざやを維持できるだろう。
企業は自分に関わるものを圧迫する――下請け業者や従業員をガツンと殴りつけてね。
いまは、”経費を削減する人”が、会社の英雄とされる時代だ。まったくなんて時代だろう。
そりゃあ、景気が上向きだろうと下向きだろうと、しばらくはそれでうまくいくだろうけどね。
とにかく僕はいまの社会が、会社を第一に考えたり、
ひとつの仕事を貫いたりという時代に戻りつつあると思っているわけじゃない。
そうじゃなくて、僕たちはとてつもない圧迫の時代に生き続けていると思うんだ。


この空港にいる大方の人は、そんなふうに生きている。
命を削るような恐ろしい競争をして、誰が一番多く働いたか見極めようとしてるんだ。
――
この競争でだれが勝利を収めるか?、だれも。これは全員が負けるゲームなんだ。
そこで、新しいゲームをする必要がある。
〈試す〉価値のあるゲームがね、、、言うまでもないけど










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読書(た~わ)」カテゴリの記事

コメント

きぬえさん、こんにちは。昨日帰ってきました。母が退院し介護もさらに必要になり、
新しい展開に父も私も頑張って慣れているところです。ケアマネさんはじめ、多くの方に力になっていただいてありがたいです。介護食のためにバーミックスを買いました。
帰ってきてきぬえさんのブログを拝見し、いつものように大好きなイタリアンへ行きました。

24席のホールはサービスが二人です。
自分に厳しいシェフのおいしい料理、素敵な笑顔で完璧なサービスをされるマダム。
もう一人若い男の子がいるのですが、サービスの基本はちゃんとしているけど、一生懸命だけど少しほわんとした感じなのです。(悪い言葉だと抜けている感じ?)

しかし、ランチに一緒に行く友人が以前「彼がいるから、あの店は私たちのような普通の人が行けるんだよ。ホールが二人ともマダムみたいな人だと、威圧感が強すぎてなかなか敷居をまたげないと思う。仕事はマダムほどできないかもしれないけど、絶対にあの店に彼は必要。」と言っていました。

昨日お食事をいただいて、お料理のインターバルの間にきぬえさんが書かれたことと友人の言葉を思い出し、なんだかすごく納得できました。

私の実家は山口県なので、オスプレイ配備に関しては沖縄の次にローカルニュースで報道されたと思います。この夏、父はテレビをじっと見つめて「人間は人間によって滅ぼされるんじゃなあ。」とぼそっと言いました。あと、あまりにも今は競争をさせすぎる、競争が向かない人間もいるんだ、このままじゃみんなダメになると買い物に行くたびに言っています。

もずさん、
おかえりなさい、(^-^)
いつもながら、もずさんのコメントは含蓄があります。
ちょっとぬけた感じのホール男子のお話、ほほえましく、そして、心に残りました。
金子みすずさんの、”みんなちがって、みんないい”と言う一文が鮮やかによみがえりましたもの、、、

オスプレイ、あんなに不安定な、金食い虫の侵入を止めることが出来ない政治、、、
なんとかできないものでしょうか、、、
格差社会の恐ろしい行く末を思います、、、

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