宮本輝著 “錦繍”
内容(「BOOK」データベースより)
「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、
まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」
運命的な事件ゆえ愛し合いながらも離婚した二人が、
紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。
そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る―。
往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。
著者の言葉に、
“小説というのは結局、物語なのだ、と書き始めたときからずっと思ってきました。
学問でもなければ、宗教でもない。贅沢な心の遊びだと思っています。
だから私は、物語をいかに織っていくかに懸命になるタイプでして、
観念を文字に移すことはできないのです。
逆に言えば私は、観念なんかまったく信じてはいない、ということにもなります“
、、、という下りがありますが、
まさに、錦を織りなすように、
丁寧によく練られていて、、ぐいぐいと読ませる作品です。
★★★☆☆
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きぬえさん、今晩は。
錦繡、私大好きな本です。ぐいぐい引き込まれて夢中で読んだのを覚えています。
それにしても。こんな素敵な表紙だったんですね。本屋さんのカバーをつけたまま
18年くらいたったかも。。。
また読み返したくなりました。
投稿: miki | 2012年10月18日 (木) 21:32
なんと、この本をお持ちとは~!、
もう、20年以上も前の本になるんですね、、、
知らずにおりましたが、ミステリー仕立ての手の込んだ造りに舌を巻きました、、、
これからも、本の虫仲間として、おススメの本のガイドなど、
どうぞよろしくお願いします、(^-^)、(^-^)、(^-^)
投稿: きぬえ | 2012年10月19日 (金) 08:51