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2012年9月10日 (月)

石森延男著 ”コタンの口笛” ★

 

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®
 内容(「BOOK」データベースより)
 美しくもかなしい伝説を数多く生みだしてきたアイヌの人々―。
 コタンは、そのアイヌの人たちの住む村。

 姉のマサは中学3年生。弟のユタカは中学1年生。
 アイヌを父に、シャモ(和人)を母として生まれた。
 母は幼いときに亡くなり、父親のイヨンと3人暮らし。
 弟は、理由のない差別と貧しさに苦しみながらも、
 まわりのあたたかな心をもった人たちにはげまされ、たくましく生きようとする。
 北海道の雄大な自然の中で、生きることの意味をしずかに問いかけながらも、
 美しいことばでつづられた、一つのメルヘンともいえる日本児童文学の名作。
 第1回未明文学賞受賞作。

 
 

 

小学生のときに読んで、計り知れない衝撃を受けた本です。
何十年ぶりに読み直して、自分自身の骨格となるものの考え方を、わたしは、
この本から、教わったんだなと、気づかされました。
・・・たとえば、アニミズムも、そのひとつ、、、
 

アイヌ国会決議が全会一致で採択されました。
けれども、たとえば、
川を遡上するサケに対する伝統儀式(アシリチェップノミ)が再開したのに伴い、
アイヌのひとたちは、サケを取る権利を要求していますが、
それすら、日本政府は認めないのです。
 

アイヌのひとたちは、
生きてゆく為に、食べる為以上には、
決して、無駄な殺生をしないのです。
全滅するまで採り尽くす、わたしたち和人とはちがいます。
 
たくましく、やさしく、かしこい彼らに、学ぶことは、
たくさんたくさん、あるはずです。


 
★★★★★



この本は、、、








この本は絶版です。
図書館で借りることもできますが、
顔見知りのお方にはお貸ししますので、メールまたはコメント欄から、、、(-
)









 



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読書(あ~さ)」カテゴリの記事

コメント

「コタンの口笛」、物凄く懐かしい題名!
夏休みに小学校の校庭でこの映画を見ました。
スクリーンは校舎の壁で親子で地面に座り込んで鑑賞しました。
フィルムがブツブツ切れてその度に中断し、内容は覚えてないのですが
このタイトルだけはなぜか強烈な印象です。
きぬえさんのお話に、昭和30年代にタイムスリップしました~♪

cuckooさん、
映画を私は観ていないんですが、
なんだか、わたしまで、校庭にいるような気持ちに、、、(^-^)

もし、機会があったら、ぜひ、読んでみて下さい。
すばらしい本です、、、

こんばんは☆
この本子どもの頃読みました。
だけど、ストーリーを忘れてしまっています。
同じ本が多分実家に置いてあると思うので、
今度行ったときにさがして読んでみます。

nacoさん、
お時間がありましたら、ぜひ、読んでみて下さい。
古くてしみだらけの本でよろしかったら、
今月末からtomoさんのところにありますので、
tomoさんに、お声かけしてみて下さい、、、(*^_^*)

あと、nacoさんには、”墨攻”をお薦めします、(^-^)

コタンの口笛、読み終わりました。
・・・とても、清々しい気持ちで読み終わりました。

きぬえさんが小学生の時にこれを読まれたことにびっくりしたのと、
これがジュニア向けだということにも驚きました。
私が文学ものをあまり読まないからかも
しれませんが、登場人物も、読むほうも、大人だなぁと。
登場人物のエスプリのきいた会話も、感心するばかりで。
先生との会話など、ほとんど思い出にないですし
だからか会話ってどういうものか分からないまま大人になってしまったかもしれません。
樹木の美しいのは、生えたところから一生動かないから、
っていう谷口先生の言葉が鮮烈でした。


アイヌの人たちの生きにくさや苦しみはもちろん伝わってきましたが、
周りの人にこんなに恵まれていることは、素敵だと。。
今、こんなふうに他人に
恵まれている人、ほんの一握りだと思うので。
正直に誠実に生きる人が、報われなくちゃいけないなと思いますね。。

本を読むっていいなと思ったここ数日間でした♪

Fさん、
すっかり時間の澱に埋もれてしまった本ですが、
これほどまでに同調して下さるとは、、、
こちらこそ、ほんとうにありがとうございます!、

物言えぬユタカに代わって、厚く御礼申し上げます、、、

私は最近アイヌ語を勉強しているので、その関係する書物を読んでおります。
その中にこの本がありました。
支笏湖畔に住んでおりまして、小説の舞台も身近に感じております。
題名は以前より知っておりましたが、今回初めて読みました。

しらぽんさん、
コメントをありがとうございます。
支笏湖畔にお住まいとのこと、きっと、
身近にアイヌのお方もいらっしゃることと存じます。
みんな、ちがってみんないい、、、
みんなが仲良く暮らせる世の中でありますように願いつつ、、、
そのためにも、この本が果たす役割はとても大きいと思います、、、

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