海堂 尊著 ”チーム・バチスタの栄光” ☆
第4回(2005年)
『このミステリーがすごい!』大賞受賞
出版社 / 著者からの内容紹介
東城大学医学部付属病院では、心臓移植の代替手術であるバチスタ手術の専門チーム
「チーム・バチスタ」を作り、次々に成功を収めていた。
ところが今、三例続けて術中死が発生している。
しかも次は、海外からのゲリラ少年兵士が患者ということもあり、
マスコミの注目を集めている。そこで内部調査の役目を押し付けられたのが、
神経内科教室の万年講師で、不定愁訴外来責任者・田口と、
厚生労働省の変人役人・白鳥だった……。
(バチスタ手術とは)
バチスタ手術は、学術的な正式名称を「左心室縮小形成術」という。
一般的には、正式名称より創始者R・バチスタ博士の名を冠した俗称の方が通りがよい。
拡張型心筋症に対する手術術式である。
肥大した心臓を切り取り小さく作り直すという、単純な発想による大胆な手術。
(本書より)
悲鳴や血しぶきが飛び交うような残酷、グロテスクが大の苦手の私は、当然医療物は敬遠。
・・・なので、当然、テレビも映画も、映像はパス、、、
恐る恐る手に取ったこの本は、いつでも放り出すつもりでしたが、
どうしてどうして、面白いこと、面白いこと!、
ストーリーの展開もさることながら、
ゴキブリとの絡みが、文句なしの面白さ♪、もう爆笑!
放り出すどころか、夢中になって読んでしまいました、、徹夜本。
この本を読んで、一番感銘を受けたのは、、、
Ai(死亡時画像診断)の存在。
突然死した場合など、脳出血か心筋梗塞か、死因が不明のことが多いけれど、
CTや、MRIで画像診断すれば、3~6割の死因を確定できるのだそうです。
このシステムを考え出したのは著者であり、
このアイディアが元になり、この本が書かれていたというのには、驚きました。
読む者の心を捉えて離さないのは、欲も得もない著者の尋常ならざる熱意でした、、、
★★★★☆
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徹夜本でしたか~
私はこの本と間違えて続編の「ナイチンゲールの沈黙」を読んでしまいハズレでした・・・
文庫本の帯に大きく「このミス第一位!」と書いてあったので。この間違いをたびたびしてます。
今度図書館に取りに行くのは、きぬえさんが感想をお書きになって面白そうだった角田光代さんの「ツリーハウス」、こちらは楽しみです♪
投稿: cuckoo | 2012年6月24日 (日) 00:09
本の当たり外れは確かにありますよね~、、、
もう、これは、相性ですから、、仕方ないです、、、
同じ作者でも、たとえば、「重力ピエロ」は、★五つでしたが、
大ベストセラーの、「ゴールデンスランバー」は今一つ、よくわかりませんでした、、、(^^ゞ
同じく、「マザーズ」は、★五つでも、
「蛇にピアス」は、、、、ん~?、、、とか、、、(^^ゞ
「ツリーハウス」、たのしめるといいですね、(^-^)、(^-^)、(^-^)
投稿: きぬえ | 2012年6月24日 (日) 08:03