金原ひとみ著 ”マザーズ” ☆
内容(「BOOK」データベースより)
同じ保育園に子どもを預ける三人の若い母親たち―。
家を出た夫と週末婚をつづけ、
クスリに手を出しながらあやういバランスを保っている“作家のユカ”。
密室育児に疲れ果て、乳児を虐待するようになる“主婦の涼子”。
夫に心を残しながら、恋人の子を妊娠する“モデルの五月”。
現代の母親が抱える孤独と焦燥、母であることの幸福を、
作家がそのすべてを注いで描きだす、最高傑作長篇。
本を置いた手の震えが、心の動揺が、止まらない、、、
衝撃の一冊。
著者の芥川賞受賞作、「蛇にピアス」を読んで、ただ不快感しか残らなかった私は、
もう二度と彼女の本を手に取ることは無いだろうと思っていました、が、
新聞の書評で、読んでみることに、、、。
乳児を抱えた母たちの、すさまじいばかりの孤独が音を立てて瓦解する。
神格化された母性の押し隠された真実のひとつが、これでもかと言わんばかりに暴かれます。
覚悟のあるなし。それが、人生を大きく左右するとわたしは思っています。
きれいごとばかりでは、決してない、育児の側面のひとつを見知っておくことを、
これから、父に、母になるひとたちに、、、、、
★★★★☆
・出来れば、この本も一緒に、、、↓
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なんか読むのが怖いですね。現代人の病理の一端を鋭く描いた作品なら、なおさらです。どうしましょう。
投稿: 四国山中の仙人 | 2012年4月24日 (火) 02:01
四国山中の仙人様、
教育者でいらっしゃる、四国山中の仙人様には、
できれば、ぜひ読んでいただきたい、一冊です、、、
投稿: きぬえ | 2012年4月24日 (火) 09:06
きぬえさん、こんにちは。
私もこの本、衝撃を受けました。苦労知らずの未熟な母親だった私は、息子二人をもうホント泣き泣き育てました。その時代ににこの本に出会っていたらと想像します・・・
「ちいさな、さくらさく、、、」の記事、大共感させていただきました!
うちの長男は30を過ぎて介護関係の夜間クラスに通っています。親は一生子供の応援団ですねえ。
投稿: cuckoo | 2012年4月24日 (火) 15:03
cuckooさん、こんばんは(^-^)
赤ちゃんを抱いて、マンションの窓から飛び降りるお母さんの気持ちが、
あの時、わたしも、よ~~~~く、わかりました、、、
著者が、いづれ、大きくなったお子様とどう対峙するのか、
あるいは、老いてゆくご両親とどう向き合われるのか、
この裸の筆で書いたものを読みたいと思うのですが、、、
そのころ、わたしは、、、↑、、、あの世でしょうね、、、
(^o^)
応援団より、(^-^)
投稿: きぬえ | 2012年4月24日 (火) 19:54