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2011年10月29日 (土)

わたしたちの、これから、、、

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あの日以来、私たちは軸を失ってしまったかのようです。
あたりまえのことが、あたりまえでなくなり、
先の見えない不安と恐怖におびえながら、
一生懸命平静を装っている気がします。


そして、政治のこと、経済のこと、
いろいろなことを、人のせいにしてちゃいけない、

自分だって、加担者なのだということを、思い知らされた思いです。
原発を国策として推進してきた自民党を選び続けてきたのは、
他ならぬわたしたち、なんですもの、、、

そんな私に、朝日新聞のこの方の、このコラムが、ずんと響きました。

 

それは、、、







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




「浪費なき成長」へ転換を         経済評論家 内橋克人さん


 震災は日本がどんな社会であったかを一瞬にしてさらけ出しました。
民主
的な先進社会と思いこんでいたのが、
実際は強い者が描く価値観一色に染まりやすい、
遅れた国だったのではないですか。


 例えば「オール電化」。前提には原発が作る余剰電力があり、
余った電力を消費させたい作る側の発想に、やすやすと乗せられた。

力を持つ者の論理に隷従し、自らは判断しない風潮は戦前と同じです。

巨大地震のショックで正常な判断力を失ったまま、
人々が強いリーダーを渇望するのも危険です。

公的支援が必要な時に政府機能が働かない現状には失望しますが、

いるはずもない”だれか”の登場を望む心の隙は、
21世紀型ファシズムの温床になる。


 これまでは膨張する供給力に見合う需要を作り出そうと
絶えず消費を促す過剰消費社会でした。
そのエネルギーを供給したのが、
「トイレなきマンション」にたとえられる原発です。

豊かに見えた日常も、無理な虚構の上に成り立っていました。

東北三県の失業者7万人という現実を、ひとごとと思うのは大錯覚です。

虚構の破綻という衝撃の大きさを、
正確に受け止めた人がどれだけいるのか。


 日本社会は存亡の危機に直面しています。
こまごました日常の改善だけで社会の立て直しは可能ですか。

今こそ「浪費なき成長」への大転換が必要です。
一人ひとりが、自分で考える自覚的な市民に変わらなければならない。

 強者の論理を疑い、矛盾を突く洞察力が求められている。
熱狂的に等質化しやすい群集心理を克服し、

弱い者の利害をまず考えたい。人間は生き、働き、暮らす存在です。

一体だった三つを、市場原理主義はバラバラに分解した。

モノが安いのは結構だが、
なぜ安いのか厳しく問う消費者が社会を変えていくでしょう。


 震災以来、人々は「生存の安全保障」が
たやすく脅かされると実感した。

食や農業、エネルギー、介護の自給という問題提起に
鋭い反応を示すようになりました。

見通しは厳しいですが、私はここに社会転換への希望を見ています。






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3/11 東日本大震災」カテゴリの記事

コメント

こんなおきらくな私でも
震災以来何かしなければ・・・と思い
学校に通い始めました。
何ができるかわからないけど
何かができるとわかったとき
動けるよう
勉強しておきたいと思っています。

さとちん、
ほんとうにそうですよね、、、
今もTPP参加をめぐって世論が二分していますが、
さとちんは、どう思われますか、、、
わたしは、まだ、よくわからないままですが、
いろんなお方のお話を読んだり、聞いたりしながら、
少しずつ勉強していこうと思ってます、(^-^)

この記事をみのがしていました。

私はごく普通のサラリーマン家庭に育ち日本の教育を受けて育ちました。恥ずかしながら30代までは普通という言葉を自分の基準で使っていました。今の田舎に住むようになって、日本人以外の友達が出来たこと、物作りで生計を立てている人たちとのつながり、もちろん生活クラブでの人との出会いもありますが、常に多数が正しいわけでは無いと知り、いつの間にかいつも考えは少数派になっていました。そして、自分で考えて行動しなければならないとはっきり感じたのは3月11日以来、与えられた情報の中にいては戦争中と同じと強く感じています原発はトイレのないマンションどころか、居間にお丸があるようなものと、経済学者の金子勝さんが話していました。経済よりも生命が大事です。内橋克人さんのおっしゃっているよう日本は存亡の危機です。今転換しないでどうするのか?という思い、人の生命を第一に考えて行動しています。
どうしても力が入ってしまいますが、まとまらなくてすみません^^

Belltreeさん、
いつも、一生懸命で真摯なBelltreeさん、、、
ブログを拝見しては、いろいろ勉強させていただいております。
TPPについては、初めのうちは懐疑的でしたが、
今は否定派になりました、、、
ほんとうに、日本はこの国はどこへ行くのでしょう、、

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