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2011年7月25日 (月)

ノーマン著 "バターン 死の行軍”



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朝日新聞、読書欄より一部転記します。

1941年、日本軍はマニラを攻略。
 
激戦の末、米軍とフィリピン軍は降伏した。
 
捕虜7万6千人がバターン半島南端から、
北へ100キロの鉄道駅まで、歩いて移動させられた。

 
食料も飲み水もほとんど与えられず、赤痢やマラリアに襲われ、
倒れれば容赦なく監視兵に銃剣で刺し殺された。


「炎天のもと腐りはじめた死体には、まもなく蝿がたかった。
 
 日中には、蝿のほか、野良犬や野生の豚もやってきた。
 
 夜間には死体の臭いに引かれて巨大な肉食トカゲが山から出てきたが、
 
 腐肉を思うさま食い荒らしたのはカラスだった。
 
 膨張した死体の上に何羽も舞い降りてきて、、、、」

戦後、日本人は、戦争で死んだ日本人のことは思い浮かべても、
 
他国の死者たちを思い浮かべることはほとんどないまま、
今日まで歩んできたのではなかったろうか。

 
戦争の悲惨と戦場の死の不条理は、
 
国境を越える「人類の記憶」としてこれから長く語り継がれねばならない。
 


全米ベストセラーのこの本を、もう今のわたしは、、読むことができません、、、











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読書(た~わ)」カテゴリの記事

コメント

父母達は太平洋戦争の時代を経験したけれど、私たちは本当の悲惨さを知りません。
時がたつにつれて風化してしまわないよう、日本だけでなく世界に起こった歴史を語り継いでいくべきだと思います。
まだこの本は読んでいませんが、胸に来るものがありました。
ご紹介してくださり有難うございました。


と、とんこつラーメンが身近な九州女でした(^^ゞ

kampomamaさん、
これは、これは、お久しぶりです、(^-^)
この地味なボログの、こんなシリアスな記事に、
コメントをありがとうございます!、
以前も確か、秋葉原の事件の記事のときでしたでしょうか
戴いたコメント、とても印象的で覚えております。

もう、こういう本は読めなくなりました、
お若いお方にぜひ読んでいただきたく、
もしよかったら、感想をお聞かせくださいませネ、、、
(^_-)-☆

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