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2011年7月25日 (月)

タチアナ・ド・ロネ著 ”サラの鍵”



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途中で何度も本を閉じたくなって、それでも最後まで読まなくてはいられない、、、

内容
 
パリで平穏に暮らす45歳のアメリカ人記者ジュリアは
 
戦時中にこの街で起きたユダヤ人迫害事件を取材することに。
 
しかしその事件が彼女の、そして家族の人生を深く、大きくゆさぶりはじめる…。



レジスタンス運動といえば、フランス。
自由と平等、博愛の国とばかり思っていたけれど、フランスの警察によるユダヤ人狩り。
こんな闇の部分もあったとは、、、

やれパールハーバーだの、南京大虐殺だ、広島、長崎、従軍慰安婦、、、と、
互いの過去の所業をあげつらって、
非難しあうような不毛な議論をするつもりはこれっぽっちもありません。

たいせつなことは、
過去を振り返り、歴史を学び、過ちを繰り返さないことではないでしょうか、、、
どこにでもいる、誰の心にも巣食う闇を、この本は容赦なく炙り出します。

千年に一度といわれる厄災のあと、不安と喧騒の入り混じった、
ナチス台頭前夜のドイツに酷似しているといわれる今こそ、
過去に学ぶべきときだと思います。

もずさん、素晴らしい本をご紹介くださり、ほんとうにありがとうございます。


















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読書(た~わ)」カテゴリの記事

コメント

きぬえさん、読んでくださったのですね。
うれしいです!!来春には映画も公開のようで楽しみにしています。
↓に書かれた本もぜひ読んでみたいです。
昨日実家から帰ってきました。年寄りを見ていると色々考えることが多く、色んなことを聞いておきたいと思いました。

最近読んだ養老さんの本に近江商人の「三方よし」の話が原発と絡めて書いてありまして、きぬえさんに教えていただいたことを色々振り返っておりました。いつもありがとうございます。

もずさん、
バターン死の行軍は、読んでないんです、
というか、もう読めなくなりました。
もずさん、もし、読まれましたら、
感想をお聞かせくださいね、、、

>最近読んだ養老さんの本に近江商人の、、、
書いた本人のわたしでも忘れていたことを、
お心にお留め下さり、ほんとうにありがとうございます、、、


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