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2010年5月 1日 (土)

ダニエル・ネトル著”パーソナリティを科学する” ☆



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内容紹介
人格を決める五つの因子
二人の人間が、同じような家庭環境で育ち、同程度の知能と学力を持ち、
互いに似た価値観にさらされてきたにもかかわらず、大いに違った人生をたどることがある。
同じサラリーマンの息子で同じ大学を出たのに、私はずっとヒラのままで、
同級の彼はもう取締役にまで出世しているというようなことだ。
なぜ、こんなに差がついてしまうのだろうか。

 これに対し、私たちは二人のパーソナリティの差違(さい)、
つまり生まれつき備わっていて変わることのない気質や性格のためだろうと考える。
では、そのパーソナリティを決めている要因って何なのだろうか。

 本書は、人のパーソナリティを特徴づける五つの特性因子を取り上げ、
それぞれが人の行動や心理にどのような影響を与えるかを具体的な事例に基づいて論じたものである。
五つの特性因子とは、外向性、神経質傾向、誠実性、調和性、開放性で、
それぞれについて脳科学的な反応性に現れる遺伝的要素に、
個体差を含めた環境的要因と進化論的思考を加味した議論には説得力がある。

 もっとも、どの因子にも利得とコストがあることに注意しなければならない。
例えば、神経質傾向は大脳辺縁系が働いて外部からの脅威に敏感に反応するから、
警戒心が強く、前もって危険を回避する利点があるが、
不安にかられ鬱(うつ)になりやすいマイナス面がある。
外向性は中脳ドーパミン報酬システムの活動に起因し、
報酬を求める情動が強いという積極性はあるが、肉体的な危険や家族の安定を省みない欠点がある。
だから、五つの因子が人生の成功度を測る直接の目安にはならないが、
高い相関があるという。人間観察を行う基準軸になりそうである。

 五つくらいに人の性格を分類する手法は
(血液型と似て)わかりやすく、なんとなくわかった気にさせられる。
それだけに眉(まゆ)に唾(つば)をつけて読む必要がありそうだが、
自分の性格を客観的に見て分析するには打ってつけと言えよう。竹内和世訳。



これは、、素晴らしい本だった。
中年になってから、難解な本は、太宰の再読さえ敬遠するようになったわたしが、
久しぶりに手にとった、専門書。
(”フィンチの嘴”のあたりは、睡魔に襲われ、仕方なく、飛ばしてしまいましたが、、、)

どんな因子であれ、加減というものがある、
過ぎたるは、及ばざるが如し、という格言が身に染みる人生のガイドブックです。
本文より一部書き写しました!、ので、以下に貼り付けます、、、
興味のある方は、ご参考までに、、、









外向性
人々が汗をかいて手に入れようとするもの―物質的財産、結婚、キャリアなど
― が良いものだということは、彼にもはっきりわかっている。
だが、彼にとって、そうしたものは他の人たちほどには効果を持たないのである。
向こうからやってくれば受け取る、しかしやってこなくても、たぶん苦にしないのではないかー、、、
どちらにしても彼は完全に満足した生活を送ることができる。
内向性の人はある意味で、世間の報酬から超然としており、
それが彼らにおびただしい力と、報酬からの独立を与えるのである。

金やステータスといった、普通なら大きなインセンティブのある目標も、
彼にとっては、そのためにわざわざ闘う気にさせるほどの魅力は無い。
そのかわりに彼は、観察し、考え、学び、庭を育て、そしてまったく幸福なのである。
ここでようやく私たちは、外向性とは何かということの核心をつきとめたことになる。
すなわち外向性とは、ポジティブな情動の反応に見られる個人差である。
外向性のスコアが高い人は反応性が高く、
仲間、興奮、達成、賛美、ロマンスなどの快感を手に入れるために必死になる。
一方、スコアの低い人はこうしたものを手に入れることの心理的利益も少ない。
両者にとってそれらを手に入れるためのコストが同じだとすれば、
内向的な人は外交的な人ほどその獲得に心をそそられないのである。

外向性の性質を理解することには価値がある_、、、
結婚した相手があなたより高い外向性スコアをもっていたとしたら、
その相手はあなたにとっては無意味で、高価で、理解に苦しむようなことをしたがるかもしれない。
パーティに出かけたり、ポルシェを買ったり、クレイジーな趣味に熱中したり、、、。
逆に自分より低い外向性スコアの持ち主と結婚したならば、
相手があまり行動的でなかったり、あなたの新しい計画に関心を寄せないことに、時に失望することだろう。
気にすることは無い。彼らはたんにそのように配線させているだけなのだから。


悩むひとー神経質傾向
ネガティブな情動のデザイン特性について少し考えてみよう。
その機能は、「煙感知器の原理」に従っている。
煙感知器は、火事の発生を警報するように設計されている。
考えられる感知器のミスには二通りある。
現実に火事がないときに警報を鳴らす(擬陽性)か、
実際に火事が起きたときに鳴らさない(偽陰性)かだ。
前者は迷惑なだけだが、第二のミスは致命的となる。
したがって煙探知機の感度を調整するときは、
火事が起きたらつねに警報が鳴るような閾値にセットすべきであろう
―たとえそれによって周期的に偽りの警報というコストがつきまとうとしても、である。












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コメント

このことって疑問に思っていてことの一つなの
兄弟でも、「何故こんなに違うの??」って思うことがあるでしょ?
娘のことも含め、是非読んでみたい!
普通に本屋さんにある?

みえこ、
そう、そう、たしかに~!、
ただ、この本はそれが何故なのか、という視点ではなくて、
それぞれの因子の特徴と、それらのと付き合い方が、書かれているの。
たとえば、調和性って、美徳のひとつと考えられているけれど、
それも、ハイスコアになると、様々な問題を引き起こすとか、、、

巻末に、カンタンなテストが載ってるので、
それで、自分のこと知るのにも、役に立つかも、、、
まあ、だいたい、思ったとおり、なんだけど、、、

広く人気のある本じゃないので、本屋さんなら、注文したほうがいいかも、、
アマゾンとか、、、
ただ、逆に、図書館でもそう、需要が無いので、直ぐに、借りられるよ、、、(^^ゞ

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