米原万里著 ”嘘つきアーニャの真っ赤な真実” ☆
内容(「BOOK」データベースより)
大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。
1960年、プラハ。
小学生のマリ(著者)は、ソビエト学校で個性的な友だちに囲まれていた。
男の見極め方を教えてくれるギリシア人のリッツァ。
嘘つきでもみなに愛されているルーマニア人のアーニャ。
クラス1の優等生、ユーゴスラビア人のヤスミンカ。
それから三十年、激動の東欧で音信が途絶えた三人を捜し当てたマリは、
少女時代には知り得なかった真実に出会う。 . .
裕福な家庭に育ちながら、共産主義に身を投じた父。
そんな父と渡ったプラハ。
激動の冷戦時代のさなか、マリは、
多様な民族、政治、思想を、まだおさないながらも、
驚くべき理性と冷静さで、しっかりと見ていた。
遠くはなれた、中・東欧諸国の国情が、国民感情が、身近に感じられる一冊です。
★★★★☆
midoriちゃんにすすめられて、この本に続けて読んだ、
田丸公美子著 "シモネッタのデカメロン”
ここに、偶然、ツアーコンダクター時代の米原万里さんが出てくるのですが、
その問答無用の女帝ぶりが笑えました~!、ヽ(^o^)丿
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初めまして。tomoさんのところからやってきていつも楽しく拝見させていただいていました。
米原さんの本、私も大好きです。最初に読んだときはアーニャに腹を立てた印象があまりに強かったのですが、再読を重ねるにつれ、ヤスミンカの切なさが胸にしみました・・。
亡くなられた折、NHKが「わが心の旅」の再放送をしていました。サブタイトルは4つの国の同級生でしたが、この本を先に読んでいたため、番組の構成に今ひとつ納得ができませんでした。
先ごろ、これが本当に最後になるであろう米原さんの著書「心臓に毛が生えている理由」が発売されましたが、この中に「嘘つきアーニャ」を書いた理由が書かれていて、なるほどと納得できました。
こういう情報を持ちこういう話が書ける人はもういないだろうなと思うと本当に惜しいです。
投稿: もず | 2008年6月 8日 (日) 22:20
はじめまして、こんにちは、
tomoさんのところから、この地味なボログにきてくださる方がたくさんいらして、
うれしく思っております、(^-^)
三人のなかでは、やはり、ヤスミンカに一番惹かれます。
NHKの番組は存じませんでした、観てみたかったです。
最後の御本もまだ、読んでおりませんが
驚くべきしなやかな強さを持った著者の
稀有な経験談には、誠に感心するばかりでした。
投稿: こつ | 2008年6月 9日 (月) 07:05