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2008年2月10日 (日)

岸本裕紀子著 ”なぜ若者は「半径1m以内」で生活したがるのか? ”


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内容説明
エリートでもニートでもない若者の真の姿 リスクもチャレンジも関係なし。
ケータイとコンビ二で完結してしまう「マッタリ君」が日本を変える!?
これから日本を支えるハズの若者をズバッと斬る!

以下本文より、、、 
競争社会的結婚
・・・・当然ながら、勝ち組生活を望み、
その夢をかなえてくれる男性を求めるなら、ハードルはぐっと高くなる。
まずは、相手の男性の絶対数が少ない。
また、そのような結婚を目指すなら、逆に自分の序列も意識させられることになる。
女性が男性に対して、
いい学歴や高い収入、大きな企業で働いていること、などを条件として求めるのなら、
女性の価値もまた、
仕事の内容や外見のレベル、家柄のランクなどではかられることになるのだ。
さらに、恋人がいたとしても、
目の前により好条件の男性が現れたら、そちらに乗り換えようかと迷いが生じる。
もっと上、上と求め続ける人生には、心の安らぎなど訪れないのではないか。
こうみてゆくと、玉の輿狙いの女性達の行き方、競争社会とのかかわり方は、
前向きであると同時に、もろさと背中合わせでもあるのである。

アンチ競争社会的結婚
・・・競争社会と距離を置きたい、と思っている多くの若い女性にとっては、
玉の輿狙いということなど考えてもいない。
しかも彼女たちは、バブル時代の若者たちとは違い、
身の丈に合った生活をよしとする堅実な結婚観を持っている。
共働きをして、子供も産んで、家族仲良く快適な生活が営めればいいと思っている。

・・・また、いわゆるギャル系の女性たちも結婚率は高く、時期も早い。
彼女たちは昔から一定割合存在したタイプだが、姉御肌で人情味があり、
案外、地に足の着いた考え方をする。
結婚したら亭主を尻に敷き、子供をたくましく育て、おじいちゃん、おばあちゃんの面倒もよくみる。
しっかりしていて働き者なので、商売に向いていたりする。
彼女たちには、現実を受け入れるたくましさがある。競争社会だろうが、不況だろうが、
割り切ってパッと飛び込み、楽しんでしまうパワーがある。

              ( 男児二名のわが家、・・・、求む!、ギャル系女子♪ )

アキバ系の可能性
・・・しかし中には例外の人たちがいて、
それは、アキバ系、あるいはオタクと呼ばれるひとびとである。
彼らは、やりたいこと、好きなことが大変はっきりしている。
というよりは、死んでもやりたくないこと、逆立ちしてもできないことが広範囲にわたり、
それ以外の選択肢は限られている、といった方がいいかもしれない。
仕事でいえば、コミュニケーション力がものをいう営業職などは絶対目指さない。

・・・アキバ系の人々は、好きなことだったらずっとやっていられる、
つまり作業を構築していくという意味で職人的である。
さらに、そのマニアックな知識やこだわりが新しい文化を生み出すという意味では
クリエイティブでもあるのだ。

・・・考えてみれば、日本人はある種のセンスと、こだわりと、小技と、情熱を持って、
外から入ってきた輸入ものを日本仕様に変えて楽しみ、
精度を高め、洗練させ、そのうえで、世界に打ち返してきた国民なのである。
ラーメンしかり、洋食しかり、カレーライスしかり、車しかり、
カメラしかり、ゲームしかり、アニメしかり。
オタク=暗い、アキバ系=変わり者などと見られているが、
実は、一見明るく盛り上がるのが大好きな、
でも好きなことが見つけられない若者達よりよほど、
しっかり自分の足場を固めているように思えるし、
日本の可能性は案外、こんなアキバ系の若者たちがつくっていくのかもしれない。

    ( ナントナシ、オタクラシイ、次男、、、の母としては、
      うれしい、ウレシイ、くだりでありました、(^^ゞ )















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