魚籃坂にて
ん十年前、三田に住んでいたときのことです。
大丸ピーコックで買い物を済ませ、
大きなおなかを抱えて、ショッピングカートを引きながら魚籃坂をのぼり始めました。
ふと見上げると、おまわりさんが、等間隔で立っていたので、
何かあったのか聞くと、腕時計をちらと覗いて、
”あと、1分30秒で陛下がお通りになります、”
どっひゃ~、\(◎o◎)/!
て、て、、天皇陛下ですか~?
天国のおばあちゃんは、昔の人で、この上なく
天皇陛下を敬愛していましたから、
思わず心の中で、おばあちゃん!、た、大変だよ~、
天皇陛下だって~!、、と、叫んでいました、、、
・・・陛下は坂の上の弟君に会いにいらしたのでしょう・・・
間もなく、目の前、すぐ2メートル足らずのところを、
昭和天皇を乗せた黒塗りの車が通り過ぎました。
陛下は、生まれてこのかた、ただの一度も見たことの無いオーラを漂わせておいででした。
それは、まったく、たったひとりの、暗雲のような孤高のオーラでした。
ミーハーな、はしゃいだ気持ちを、一瞬にして吹き消す、寂し過ぎるオーラに包まれ、
憂いに沈む陛下の横顔・・・
なぜか、ぎゅう~っと、胸がしめつけられたようになってしまいました、、、
・・・陛下がご訪問の度、ご所望になるという角の小さなおだんごやさん。
あの店のみたらし団子、おいしかったなあ・・・また、食べたくなりました・・・
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